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<<   作成日時 : 2008/12/17 11:50   >>

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去る11月に行われた兵庫県の<障害を持つ人の職員採用試験>で、県人事委員会職員課が介助犬を同伴した受験者に対し介助犬の入室を拒否した。事の顛末を伝える毎日新聞の記事によると、「介助犬同伴」と書いて応募した女性に対し「他の受験者に影響する」と同伴を認めなかったのだ。したがって、受験者は介助犬なしで試験を受けることとなった。介助犬の試験場入室拒否の理由は「犬が嫌いな人もいるだろうし、アレルギーの人もいるだろうから」と答えたということであるが、そんなことが理由としてまかり通るならば、盲導犬、介助犬の社会的活動は一切認められなくなってしまうだろう。
わが国では遅まきながら身体障害者補助犬法というものができて、飲食店やスーパーは介助犬同伴の受け入れが義務付けられている。食べ物を提供するわけではない公的機関の試験会場が、「影響がある」、「犬嫌いの人がいる」、「アレルギーの人がいるかもしれない」という理由で受け入れ拒否の決定をすれば、受け入れ義務を知らないような店などは補助犬入店拒否のお墨付きをいただいたことになるだろう。自分たちの決定こそ「他の人に影響する」のだ。
兵庫県人事委員会職員課はこの身体障害者補助犬法を知りながら、理由にならない勝手な理由で真っ向から法を否定した。ところが、新聞社に対する弁明を見ると、法で守られている障害者の権利を侵害した重大な法律違反に対する反省のかけらもないのだ。この事実が公になった時、あの悪名高き厚生労働省でさへ「介助犬は常に一緒にいるものであり、特別扱いしないことが、身体障害者補助犬法の趣旨。採用試験は同じ部屋で受けさせるべきだった」とコメントしているのだ。(同じ兵庫県庁でも、さすがに福祉関係部署は職員課の対応を批判している)そして、神戸新聞の追跡取材に対する弁明を読むと、さらにあきれることを平気で言っているのである。

同委員会職員課は「犬が嫌いな受験者がいるときの影響を考えた。法を踏まえた上で別室での試験も考えたが、人手やスペースの問題でできなかった。判断は間違っていないと思うが、今後はさらに踏み込んだ対応も考えたい」としている。(神戸新聞12/12の記事)


「法を踏まえた上で」? 踏まえてないだろう! 「判断は間違っていないと思う」? 間違ってるんだよ! 法律違反をしてるんだよ。これじゃあ、自衛隊のイラク派遣は憲法違反だという判決にたいし「そんなの関係ねえ」と言った幕僚長と同じだろうが。間違っていない、と思っているから謝罪もないのだろう。
このような問題が最近になって多発しているわけだが、問題が発覚した時だけ白々しく「申し訳ございませんでした」と頭を下げるだけで、どのような解決をみたのかはマスコミもフォローしない。年金問題然り、食品の産地・賞味期限偽装然り。だからいつまでたっても、同じような問題が発生するのだ。
この兵庫の問題だって、ではどのように「踏み込んだ対応を考え」ているのか、だれも知らぬ間にうやむやにされかねない。だったら、直接に担当部署にその対応の公表を要求してみよう。憤怒したなら、河を渡らなくては世界は変わらないからだ。
兵庫県のHPから検索した人事委員会職員課のメールアドレスはshokusai@pref.hyogo.lg.jpであった。ぼくはつい先ほど、そこに次のようなメールを送った。

兵庫県人事委員会職員課 御中

敬具
去る11月に行われた障害者採用試験で、介助犬同伴を申請した人に対し
同伴を拒否されたことを知りました。
この対応は明らかに「障害者補助犬法」に対する違反です。もし、報道
されているように「犬嫌いの人がいるかもしれない」、「アレルギーがあ
る人がいるかもしれない」という他受験者への優しい配慮があるならば、
どうして障害を持ち介助犬を同伴せざるをえない受験者に対して同等の
配慮ができなかったのでしょうか。
貴課の判断が間違っていないとしたら、我が国の公共施設は同じような
理由で介助犬同伴者の受け入れを拒否できることになってしまいます。
兵庫県は介助犬の認定支援などにたいして、積極的な対応を取り福祉関
係者から高く評価されてきましたが、今回の判断はそうした県の業績に
も逆行するものです。
事後、政府機関や兵庫県庁内の福祉担当部署から、拒否に対する批判を
受けても「判断は間違っていなかったと思う」とコメントできる理由と
その法的根拠を教示いただけませんでしょうか。
個人的な問い合わせに答えられないならば、兵庫県のホームページ上で
お答えいただいても結構です。その答えは私のWebでも転写して紹介さ
せていただきます。
よろしく御配慮ください。

2008年12月17日

東京都練馬区XXXXXXXXXXXXX
IKEGAMI XXXXXX
http://jazzage.at.webry.info/


さてこの答がどう出るか、なんらかの動きがあったらすぐにレポートしたい!



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コメント(7件)

内 容 ニックネーム/日時
開いた口がふさがりませんね。

公の機関で。(公の機関じゃなくてもダメだけど)
事前に伝えていたにもかかわらず。(その場での判断でもダメだけど)
これは組織としての判断としか言いようがない。(一担当者の判断でもダメだけど)

なんか自分まで恥ずかしくなってきます。
半斤八両
2008/12/18 00:30
でがしょう!(ん、デガショーってグループありますね。普段はアケタの店なんかでやってるけど、清志郎と一緒にやると超満員)

兵庫県民は税金払わなくていいんです。だって法を守らなくていいんですから。「家族に税金嫌いな人がいます」とか「税金アレルギーなんです」って言えばいいんでしょ。
このケースが最悪なのは、自分たちの判断は正しいと思ってることです。子供が考えたって分かることが分かってない。その判断の社会的な影響に対しどんな申し開きをするんでしょうね。
IKEGAMI
2008/12/18 01:52
介助犬についての理解はどうやったらもっと広まるのでしょうね。あれほどテレビや映画や何かでやっていても、実際にはこんなに浸透しないものなんですネ。メールに返事来るでしょうかね。私の経験ではなんだかのらくらかわしたり、そっと無視して押し切る場合が多かったのですけど。介助犬のことではなく別の話でですが、納得いかないことがあって、手紙を送ったり話しに行ったり何ヶ月かやっていて、しまいに某ジーさんと二人して市から弁護士を通して訴えられかけたことがありました。ある程度まで来て居直ると、市民相手にでもそんな手を使ってくるのかと情けなくなりました。何年も前のことですが。そうしておいて、サッサと配置換えを行なって責任者だった人たちは担当部署を移動していくのです。この件ではそんなことにならず、よく考えて正しい道を選べる人たちが居るといいですね。
chi-B
2008/12/18 02:46
出遅れ大得意我が国日本としては、なかなか政府公報なんかでもやってたりしますよネ。で、このていたらく…汗。兵庫などと云うと大阪や京都より先んじてこういった啓蒙活動はやってきたと思うんだけれどウジ虫はこんな処に潜んでましたか(爆)。
torigen
2008/12/18 04:07
これからどんどん押し進めて行かなきゃならない案件について「行政の窓口」がこの状態で「障害者補助犬法」をどうやって浸透させて行くと云うのだろうか?しかも、当の「障害者採用試験」での話と皮肉な落ちまで付いていて…。
torigen
2008/12/18 04:22
憤怒を通り越して悲しくなります。IKEGAMIさんのブログを拝見するまで兵庫県でこんな事が有ったなんて知りませんでした。これは明らかな法令違反!行政から返事が来るか?無視されるか?
masae
2008/12/21 20:23
機会均等、バリアフリー、かけ声は大きいが目的をいつも理解していない。所詮は全て年度事業か?!
と、いうのが感想です。
J・AGE
2008/12/24 19:58

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