2010年8月25日 11時28分 更新:8月25日 13時14分
9月の民主党代表選(1日告示、14日投開票)に出馬するかが注目されている小沢一郎前幹事長は25日午前、東京都内で自らが主宰する「小沢一郎政治塾」で講演。小沢氏は「政治塾は下世話な政局話をする場ではない」と述べ代表選の対応には言及しなかった。鳩山由紀夫前首相は、菅直人首相と小沢氏の対立激化が党分裂につながることを懸念し両者の仲介に乗り出す考えを示しており、鳩山氏のグループを中心に小沢氏出馬に慎重な見方が強まっている。
講演で小沢氏は「日本社会は政界でも官界でも一般社会でも劣化が急速に進んでいるようで心配でならない」と菅首相の政権運営を間接的に批判。円高・株安への対応が後手に回っている現状にも不満を示した。
鳩山前首相のグループの主要メンバーが開いた24日夜の会合では小沢氏の出馬に慎重論が大勢を占め、鳩山氏側近の中山義活前首相補佐官は25日、小沢氏に26日にも出馬要請する構えをみせる山岡賢次副代表に対し同調しないことを伝えた。
山岡氏らは鳩山グループや旧社会党系、旧民社党系など党内各グループの支持に期待していたが、鳩山グループが慎重論に傾いたことで党内には出馬困難との見方も出ている。
中山氏は25日午前、小沢氏側近の樋高剛衆院議員とも会談し「小沢さんはまだ決めていないし、大事にした方がいい」と出馬回避を促した。
菅首相も24日、鳩山氏と会談したい考えを表明している。鳩山氏は26日から訪露するため、25日の鳩山氏の動きが山場になりそうだ。【念佛明奈】