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Kalafina「輝く空の静寂には」インタビュー
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TVアニメ『黒執事Ⅱ』劇中歌9月15日発売!!
2010年6月12日のツアー最終公演、JCB HALLでアンコールが行われた際、最終曲「I have a dream」の前に歌ったのが「輝く空の静寂には」だった。その曲がついにシングルとしてリリース。CDとしてはどう聴かせているのか。Kalafinaが歌に込めた思いを話す。
すごくシンプル。でも色々な顔を見せてくれる曲
――「輝く空の静寂には」はどのような曲だと感じましたか?
Keiko(以下K) 梶浦(由記)さんから『黒執事』のイメージで作ったと聞いたんですが、初めて聴いた時は、シングル化するのは久しぶりの、シンプルなバラードだと感じました。特に私とWakanaで歌う最初の部分はすごく静かで、「聴いてくれる方が自分達の中で色々な想像を膨らませてくれればいいな」とイメージしていました。
Wakana(以下W) 間奏にある梶浦語の部分は、造語なのでどんな意味を持ってもかまわないと思うし。シンプルなメロディに、情熱の溢れる歌詞が入っているのが印象的で、その差がすごく面白いとレコーディングで思いました。最後の“月の堕ちる闇の~細い路”はその後をすごく想像したくなるような歌詞で、「どうなるんだろうな」って私は考えてましたね。メロディと歌詞を別々に聞き取っても、物語を感じ取っても楽しめると思います。
K そして、全く違う曲に聴こえるのが後半、Hikaruが歌うところで。「ここまで違った表現にするんだ」と思えるほど、2番には感情がすごく込められていますね。Wakanaと歌う1番は、手に出来ないものを追い求めてる人間を、見守る女神のイメージで歌ったんです。理想とか憧れとか、そういったものを歌っている曲だと私は感じていて、だから、レコーディングではあえて気持ちを静かに抑えてました。あまり感情的に歌うと伝わりづらいことがあるので、そこに気を使いながら歌いました。
W 私とKeikoの部分で静かな情景を歌った後は、間奏でドラマチックにリズムが入ってくるんです。その部分では空の叫びのような気持ちで歌わせてもらっているんですが、そこを経てHikaruが人間味あふれる心を歌った二番につながるところもドラマチックで。その、静けさと激しさの差がとても面白かったんですね。『Red Moon』のツアーでは梶浦さんのピアノ伴奏で聴いていただいたので、CDだとものすごく印象が変わるとは思います。
Hikaru(以下H) Kalafinaの曲や歌詞は想像を膨らませるものが多いので、一つの言葉にしてしまうのは固定概念を与えるという意味で得策ではないという話をいただきました。なので、どうやって歌おうかと考えていたんですが、二人も話していた“差”をうまく生かそうと思いました。間奏で激しかったドラムの勢いを受けて歌ってしまうよりは、優しく静かな感じで、1番を匂わしつつも新しい展開に行くためのステップになるように歌いましたね。Keikoと二人で歌うBメロの“さよなら~”は、「自分は今生きている」という、まるで心臓の鼓動のような気持ちで歌わせてもらっています。ここまで一曲の中に人の心が見える曲って珍しいんじゃないですかね。三人いる意味が分かるし、聴いていても面白いと思える楽曲でした。
W 今年も12月に一年の締めくくりのライブができるので、この歌も歌って、来年、再来年につながるライブにしたいと思っています。
Text/清水耕司(超音速)
関連ページ ◇ アニカンR MUSIC Vol.12 Kalafina ◇アニカンR MUSIC Vol.8 カバースペシャル Kalafina
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2010/10/22 16:00:00
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