レアアースをベトナムと共同開発 首脳会談で合意へ政府は22日までに、ハイテク製品に不可欠なレアアース(希土類)について、ベトナムと共同開発する方針を固めた。31日にハノイで開かれる日越首脳会談で合意する見通し。レアアースは中国が世界の流通量の約9割を占めており、中国依存からの脱却を急ぎたい考えだ。 レアアースは沖縄県・尖閣諸島沖の漁船衝突事件をきっかけに、中国からの輸入が滞っている状況が続いている。大畠章宏経済産業相は22日の閣議後記者会見で「ベトナムは非常に有望な所で、共同開発を強く希望している」と述べた。 ベトナム北部には、ハイブリッド車や液晶パネルの生産に欠かせないレアアースが埋蔵しているとされる。日本はベトナム側に、探鉱や精錬などの技術を提供することで、官民一体となった資源開発を提案する。 ベトナムは中国との間で南沙諸島などをめぐる領有権問題を抱えている。ベトナムとしては、レアアースで日本と連携することで、中国の動きをけん制する狙いもあるとみられる。 菅直人首相は28日からベトナムで開かれる東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議に出席した後、ベトナム公式訪問に切り替えて、グエン・タン・ズン首相と会談する予定だ。 【共同通信】
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