民主党の小沢元代表は、野党側が求めている国会招致について、みずからに近い議員に対し、今年度の補正予算案の審議など、今後の国会運営に協力するという野党側の確約がなければ、安易に応じられないという考えを示していることがわかりました。
政治資金をめぐる事件で強制的に起訴されることになった民主党の小沢元代表について、自民党などは証人喚問を求めており、今月29日に今年度の補正予算案が国会に提出される前に民主党としての考えを示すよう求めています。こうしたなか、小沢氏は、さきに、みずからに近い議員と会った際、「逃げも隠れもせず、いつでも国会に出て行くが、野党側が納得する保証があるのか」と述べたうえで、補正予算案や重要法案の審議など、今後の国会運営に協力するという確約がなければ、国会招致に安易に応じられないという考えを示していることがわかりました。一方、菅総理大臣は21日夜、総理大臣公邸で岡田幹事長や輿石参議院議員会長らと今後の国会運営をめぐって会談しました。この中で、出席者から、小沢氏に衆議院政治倫理審査会への出席を要請することも念頭に対応する必要があるという意見が出された一方で、別の出席者から「裁判を見守るべきで、国会招致は必要ない」という指摘が出されました。また、会談では、補正予算案の速やかな成立を目指すことで一致しましたが、仙谷官房長官をはじめ閣僚は、ていねいに答弁しなければ野党の反発を買うという苦言も出されました。