落合の術 盤石の回またぎ継投/CS
<セCSファイナルステージ:中日2-0巨人>◇第2戦◇21日◇ナゴヤドーム
<平成の名将対決 落合監督VS原監督>
走者を許しながらも無失点リレーで連勝した中日と、第1戦からオーダーを変更せずに臨み、2試合連続完封負けした巨人。中日落合博満監督(56)は8回から吉見-高橋-浅尾と盤石のリレーを演出した。
落合監督にとって、してやったりの王手だった。第1戦から18イニングスコアボードに0を並べた。「0だもんな。あの3人。それに尽きるんじゃないか。0だと負けることはない」とうなずいた。野球は投手-。自らの野球哲学を形にして見せた。吉見-高橋-浅尾。2点差という薄氷のリードを守りきった無失点リレー。細心の注意を払う継投策には、自ら腰を上げた。
9回1死、ベンチを出るとマウンドへ向かった。8回1死から投入した左腕高橋が阿部を一ゴロに打ち取った直後だった。「もう1人行かせるか、代わるかだ。いい気分で降ろした方がいいだろう。いろいろなことを考えてな。昨日の岩瀬の球数(22球)の多さもあったし、浅尾に経験させるんだったら、こういうでかい舞台の方がいいだろう。後ろに絶対的な抑えがいるんだから」と意図を説明した。続く左打者の高橋から右の浅尾を投入。結局、守護神岩瀬を温存したまま、勝利をものにした。
マウンドへ足を運ぶのは昨季から森ヘッドコーチに任せていた。あえて異例の行動に出たのはシーズン中に4度あった。ただ、すべて叱咤(しった)激励が目的で、投手を交代させたことは初めて。それほど、デリケートな継投だったことがうかがえた。前日に22球を投げた岩瀬の状態。今季4打数4安打の浅尾と阿部の相性など、すべてを考慮した上で、吉見を8回1死まで引っ張り、高橋、浅尾をイニングの途中から登板させた。「シーズン中は復調を待つ時間があるけど、こういう戦いはそんな時間はない」。あくまでスキを見せず「0」にこだわった細心のリレーだった。
王手をかけた上に、無失点に抑えたことは相手に計り知れないダメージを与えた。「王手? 勝ったら言うよ」と表情を緩めることはなかった。圧倒的有利な状況でも“勝利宣言”は封印。最後までまったくスキを見せなかった。【鈴木忠平】
[2010年10月22日8時53分 紙面から]
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