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奄美豪雨は秋雨前線と台風の相乗で発生 気象庁「離島…非常にまれ」

産経新聞 10月22日(金)9時25分配信

 記録的な雨量となった鹿児島県奄美地方の豪雨は、停滞する秋雨前線と台風の相乗効果によって発生した。本州などの太平洋側では過去に類似の気象条件で豪雨が起きたが、奄美大島などの離島では例がなく、気象庁は「非常にまれな現象」とみて詳しいメカニズムを調べている。

 気象庁によると、豪雨が襲った20日は、発達した秋雨前線がちょうど奄美地方に停滞。フィリピンの西海上では台風13号が北上していた。

 この影響で奄美地方では、前線の北から吹き込む冷たい空気と、台風13号に伴う南からの暖かく湿った空気がぶつかり合い、上昇気流が生まれて雨雲が発達、局地的な豪雨をもたらした。

 秋雨前線と台風の影響が重なって起きる大雨は、平成12年の「東海豪雨」などの例がある。特に紀伊半島や四国では、流れ込む空気が高い山にぶつかって上昇しやすいため、大雨になりやすい。

 しかし、奄美大島のような標高の低い島では、こうした大雨は例がないという。気象庁天気相談所は「予想できなかった現象だ。島の地形などが影響した可能性もあるが、ピンポイントで豪雨が起きた理由はデータを詳しく解析しないと分からない」と話す。

 一方、今回と同規模の豪雨が都市部を襲った場合、大きな被害が予想される。東京都や大阪府では1時間50ミリの雨量を水害対策の目安としているが、今回は同130ミリを超えた。都市部で同じレベルの雨量を記録すると、「河川や下水道が氾濫(はんらん)し、地下街を含む浸水被害が懸念される」(大阪府河川環境課)という。

 今回の豪雨の24時間雨量は600ミリ以上。降雨面積などの違いはあるが、大阪・北摂地域の安威川の氾濫で死傷者61人を出した昭和42年の「北摂豪雨」の約2.5倍に達した。

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最終更新:10月22日(金)9時25分

産経新聞

 

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