“和の将”が早速、動いた。パ・リーグのクライマックスシリーズを制したロッテ・西村徳文監督(50)が20日、右ひじ痛で戦線離脱中の唐川侑己投手(21)をチームに合流させる可能性を示唆した。1軍勢は22日から宮崎に向かい、フェニックス・リーグに出場することも決定。5年ぶりの日本一へ手を打った。
「唐川? ひょっとしたらということで、宮崎に合流させるかもしれない」と指揮官。胴上げから一夜明けたこの日は福岡空港で「3時間ぐらいしか寝てないよ」などリラックスした表情を見せていたが、今後の話になると表情が一変した。
9月1日に右ひじの張りで出場選手登録を抹消されたが、現在もロッテ浦和で調整中。手薄な先発陣なだけに若き右腕にいちるの望みを見いだしたいと思うのも無理もない。
昨年の日本シリーズでは左臀部(でんぶ)痛などで登板が絶望視されていた日本ハム・ダルビッシュが第2戦に登板し、巨人を封じた例もある。「しっかりと報告をもらってね」と西村監督。2軍とコミュニケーションをとり、唐川の状態を把握した上で最終判断を下す。
先発投手については「予告先発じゃないので、しゃべりません」と貝になった西村監督。21日は休日だが、心は日本シリーズモード。その戦略にはぬかりがない。 (川越亮太)
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