西武の中島裕之内野手(28)が来季も西武に残留することが20日、確実になった。今オフにポスティングシステム(入札制度)による米大リーグ移籍を要望される可能性があったが、19日、後藤オーナーが「私としては、来年、日本一を目指して頑張ってもらいたい」と否定したばかり。これに沿って小林球団社長、前田本部長も放出しない方針を強調した。近日中に中島との会談で意思を確認するが、球団側もポスティングを活用しない方針を伝えるもようだ。フリーエージェント(FA)権と異なり、ポスティングシステムを活用するか否かは球団に選択肢がある。前田本部長は「近々、中島選手とは話をすると思う。向こうも、こちらに話したいことがあるんじゃないか」と聞く耳は持つ構えだが、用意する答えは「ノー」しかない。事実上、今オフに中島が移籍する可能性は消えたといえる。
中島はこの日から始まった埼玉・所沢で始まった秋季練習に参加。今季の全日程を終了後、初めて報道陣の前に姿を現した。練習後には移籍の意思について「僕の口からは何も言ってないし、誰にも言ったことはない」と繰り返した。
大失速によるV逸からの巻き返しを図る来季。欠かすことのできない主力が、来季もレオの「3番・遊撃」の背番号3のユニホームで座り続けることになる。