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阪神・坂井信也オーナー(62)は20日、大阪・野田の電鉄本社で真弓明信監督(57)から2位に終わった今季の報告を受けた。シーズン終盤にチームが失速した反省を生かし、今後は指揮官に定期的な事情聴取を行うことを明言。来季から新たに2年契約を結ぶが、総帥自らが原因究明に乗り出し、6年ぶりのV奪回を目指す。
ペナントを逃した悔しさが言葉の端々に表れた。真弓監督の報告を受けた坂井オーナーの口調が、次第に熱を帯びていった。「監督への注文? これからつけていきたい。場合によっては事情聴取をすることもあるかもしれない。キャンプ前や年末年始に会うこともあると思う」。来季で3年目を迎える指揮官とともに、V逸の原因を徹底的に分析する考えを明かした。
Bクラスに沈んだ昨季から一転、チームは2位に躍進した。78勝63敗3分けで首位・中日とは1ゲーム差。悲観すべき数字ではないが、ペナント佳境の9月の負け越しや、CSの早期敗退に総帥は頭を痛めていた。「63敗しているんだから、63通りの敗因がある。ベンチワーク? 課題としてはある。気をつければ直るのか、思い違いをしているのかを詰めていかないと」と危機感を口にした。
約1時間にわたった報告会では、同席した球団幹部からもシーズン終盤の失速を指摘する意見が次々と出た。「後半に勢いをなくした反省。それに短期決戦の弱さの反省があります」と、表情を引き締めた真弓監督。席上では来季からの2年契約を受諾したが、5年以上も遠ざかったリーグ制覇が至上命題となったことはいうまでもない。
「契約は2年ですが、一年、一年が勝負に変わりはありません。若手の育成も含めて再構築してほしいというのがあるし、それには時間があった方がいい」と、坂井オーナーは2012年シーズンまでの契約理由を説明した。世代交代とペナント奪回。2つの難題を乗り越えるため、現場とフロントが強力タッグを形成していく。
(2010年10月21日10時36分 スポーツ報知)