平塚競輪で国内史上最高額９億５９８万円の配当金

　神奈川県平塚市の平塚競輪で２１日、７レースの１着を連続して当てる７重勝単勝式の「チャリロト」（１口２００円）で９億５９８万７４００円の配当金を記録した。的中は１口で、サッカーくじ「ビッグ」（同３００円）の１等６億円を上回る国内史上最高となった。

　平塚市公営事業部の発表によれば、的中者は山口県の男性だった。

　「チャリロト」は２００８年に導入され、購入者は予想せず、コンピューターがランダムに１着の番号を選択する方式。的中がなければ次回にキャリーオーバーされ、最高配当金は１２億円になる。平塚競輪では０８年６月から２年以上も的中がなかった。

　平塚競輪では発売開始直後の０８年６月に７９６９万８６００円の配当金が出た後、２年以上的中がなく、キャリーオーバーが続いていた。

　ただ、サッカーくじや宝くじの当せん金が無税なのとは異なり、公営競技の払戻金は課税対象。「チャリロト」の公式サイトによると、配当金が１２億円の場合は目安として約２５％が税金となる。

　２１日の販売数は５万７１０７口。最初の４レースまでで７口に減り、続くレース終了時に１口に絞られたが、最後の２レース（第１１、１２レース）がともに当たった。

　競輪重勝式のこれまでの最高配当金は、ことし５月３０日に「チャリロト」と同様のランダム方式で後半４レースの１、２着を順不同で当てる函館競輪の４重勝２車複式「ビッグドリーム」（同２００円）で出た１億５９７８万７３４０円だった。

　鍵和田政美・平塚市副市長「国内最高額の９億円を超える配当金が出たことで、公営競技界の新しいドアが開いた感じがしております。魅力ある配当が魅力ある競技につながり、ますます競輪ファンが増えてくれることを期待しております」

　◆チャリロト　売り上げ減少など競輪人気低迷の打開策として、２００８年４月から導入された７重勝単勝式の投票方法。現在は平塚、小倉、松戸など８競輪場で実施されている。購入にはインターネット銀行の口座開設や会員登録が必要。パソコンや携帯電話の専用サイトから購入し、競輪場の窓口などでは買えない。各レース９選手が出走し、的中確率は９の７乗で４７８万２９６９分の１。７レースの１着を購入者が予想する「チャリロト・セレクト」（１口１００円）なども発売されている。