舛添氏都知事選？伸晃氏暴露に怒りの否定

　自民党の石原伸晃幹事長（５３）が２０日、日本記者クラブで行った講演で、新党改革の舛添要一代表（６１）が来春の東京都知事選に出馬すると、同党の荒井広幸幹事長から聞いた話として披露した。「荒井氏が『舛添さんは都知事選に出る。間違いない』と電話してきた。『言ってもいいか』と荒井氏に確認し、暴露した」と述べた。

　これに対し、舛添氏は日刊スポーツの取材に「根も葉もない話だ」と完全に否定した。さらに「この１年くらい、石原氏とは会っていないし話もしていない。（出馬情報を）公の場で話すなら私に確認すべきと思うが、それもなかった。根拠もない話を軽々に言うとは、野党第１党幹事長としての見識を疑う」などと、厳しく批判した。また「（新党改革が）ミニ政党でも、私は一政党の党首。立場を考えてほしい」といたくご立腹で、強い不快感を示した。

　石原氏が「荒井氏に聞いた」と述べたことについては、「本人に問い合わせたが『言っていない』と答えた」と、食い違いをみせた。２１日の定例会見に荒井氏も同席させる予定という。

　都知事選は、石原氏の父、石原慎太郎知事の４選不出馬が取りざたされる一方、舛添氏ら国会議員や、１２月の宮崎県知事選に不出馬を表明した東国原英夫知事の出馬情報が憶測として流れる。石原氏は、東国原氏についても「周辺取材だが（都知事選に）出るらしい」としたが、東国原氏周辺は「次の知事も決まっていない中、今後について話すことはない」と述べた。

　また石原氏は、講演で慎太郎氏の去就にも触れ「母親のことを考えると、そろそろ辞めてもらいたい。党都連会長としては（擁立に）困ったら最後はやってもらいたい。大変複雑な心中」などと述べた。そのため舛添氏らへの発言は、都知事選への反応を探りたかったのでは、と見る向きもある。

　［2010年10月21日9時47分　紙面から］