THEビガーパンツ 望郷編

あの暑い夏が終わり。

秋風を楽しみながら町を徘徊していました。

そして、とあるアンティークショップの店主に呼び止められまして。

「あんた、コーヒー飲んでいきなさいよ」

と、言われて一杯、いただくことに。



私の頭の中と同じぐらいの温度に沸騰したお湯で煎れていただいたコーヒーは、大変に良い香りで、また美味しく。
店主との雑談を楽しみました。

そんな会話の中での店主の一言が、また印象的でございました。

「あんた、少しムケたんじゃないの？」



余り者の権化と運動公園で名を轟かせた私に、ムケているとは何事か？

私は店主の一言に怒りを覚え、Ｗｉｉフィットを踏み抜きました。

「ムキになっちゃって、怪しい～」

店主の冷徹な言葉が私の心をえぐっていきます。

そう、実は最近、少しムケ気味なのです。

ご存知の通り、余り者の世界ではムケた人間は『脱北者』と呼ばれ、忌み嫌われます。


エポック社ではない。


この世界で、やるべきことが残っている私は、まだムケるわけにはいかんのです。

「これで引っ張って伸ばしてみようか？スッポンスッポン」


店主はわけのわからないもの取り出し、わけのわからないことを言いはじめました。


さすがにそれは勘弁願いたいが、世にビガーパンツを広めるには、まず私自身が生粋のビガー者たらねばなりません。


一から出直しです。


では股。