宇波行政書士事務所
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実  例
 
日本人の常識では想像できない悪質ケース
(5例掲載しましたのでご覧下さい。)

(あまりに悪質な事例1)
 フィリピンに留学中に、街を歩いていたとき路上で声をかけてきたフィリピン人女性と現地で結婚し、日本に戻って夫婦で生活していたが、結婚後にフィリピン人妻が段々と粗野で暴力的になった。東京の勤務先の社宅でも夜に何度も包丁を振り回したり大声でわめいて部屋の窓ガラスを割ったり内装を壊したりして、そんな事が頻繁にあり社宅の隣近所の部屋から苦情が絶えず遂に会社を解雇された日本人夫の話しです。
 フィリピンに戻れば妻も落ち着くかと思い、日本人の夫は妻を気遣い、二人でフィリピンに戻り生活を始めた。夫は縁故で現地の日系の会社で働いていたが、それでもフィリピン人妻の暴力沙汰は収まらず、喧嘩(けんか)が絶えず、あるときフィリピン人妻が現地の警察に電話して警察を呼び「この男を逮捕してくれ。」と言い、日本人夫は1週間も警察の留置所に入れられました。そして、現地の日系の企業からも解雇されました。
 その日本人男性は、留置所から出された後はフィリピンで所持金もなく、帰国費用もなく、困り果てて現地の顔見知りの日本人に事情を話して、日本にいる自分の母親に連絡してもらい、フィリピン人妻に内密で母親からその知人宅に送金してもらい、そのお金で航空券を購入し、フィリピン人妻に黙って漸く日本に逃げて帰りました。
 このように、フィリピン国内でフィリピン人妻が警察を呼んで日本人の夫を一方的に逮捕させるという事件はよく聞きます。ほとんどの場合、フィリピンの警察はフィリピン人妻の言い分だけを聞いて日本人を勾留しますので、くれぐれも注意して下さい。調査を依頼してこられたのは、日本人の夫の母親でした。息子の嫁であるフィリピン人女性の素行があまりにも酷(ひど)い。どのような環境で育ったのか、本当に息子との結婚は初婚なのか調査して欲しいとの依頼でした。このホームページのサイトを読んで、不安になり調査を依頼することを決意したようです。
 そのとき依頼者である母親は、「私があんなに結婚に反対したのに。息子は私の言うことに耳も傾けず、頑として親の言うことを聞き入れませんでした。あのフィリピン人の女は常軌を逸しています。」と、話しておられました。依頼者であるその息子さんの母親は自白したのですが、息子さんがフィリピンの警察に留置所に入れられたのは二度あったそうです。勿諭、何も悪いことはしていないので起訴もされず釈放されました。また、婚姻届出の直前に、それまで本人が話していた年齢と6歳も違う事実が分かったようです。6歳年を若く誤魔化していたのです。
 私は、この調査を依頼されて知り合ってからその時点までの経緯を聴いたとき、このフィリピン人女性は尋常ではないと直感しました。
(調査結果)
 調査の結果、この女性のフィリピンにおける出入国記録を調べたところ、結婚して間もなく短期滞在の観光ビザで入国していることが判明しました。調査依頼者である母親にこれを指摘したところ、現地で結婚した途端に「観光ビザを取って日本に行きたい。」と言い出し、息子さんにそのパスポート作成費用や旅費などの全額を支払わせて日本に入国して日本を見学して帰国したそうです。
 本来であれば、日本人の妻として入国管理局から「在留資格認定証明書」が交付されてから入国するのが普通なのです。それを待たずに、夫に費用の全額を負担させて、日本を見学しに来るというのは、まともなフィリピン人ではないと思いました。パスポート作成費用、ビザ取得費用、航空券の費用を合計すると平均的フィリピン人の年収に匹敵するからです。「海外旅行した。日本を観光した。」と、近所や知り合いに吹聴して自慢したいだけなのです。概して、フィリピン人には「良い格好したがり屋」が実に多いのです。日本人にお金を遣わせても平気です。
 調査の結果ですが、このフィリピン人女性にはフィリピン人夫がいました。生まれ育った田舎のミンドロ島にフィリピン人の夫それに夫との間に子供も二人いました。学歴も詐称していました。中学中退でした。
 田舎でフィリピン人男性と結婚して、子供を二人設けたものの、生活が困窮したために一人でマニラで仕事を捜していたとき、街を歩いている日本人の男性を見て声をかけて、すぐに男女の関係に持ち込んで、「自分は独身で子供もいない。」と嘘をついて結婚を迫ったのです。フィリピン人女性にとっては人生の大勝負のカケだったのでしょう。貧乏から抜け出して、二人の子供や家族を幸せにできるか千載一遇のチャンスだったのです。
(編集後記)
 この話には続きがあります。この息子さんはフィリピン人妻に通報されて、現地の警察に逮捕され一週間も留置されて、釈放された後に命からがら日本に逃げ帰ったのですが、このフィリピン人妻は、その後、日本に追いかけて来て、夫宅とは別の同じ県内に住むフィリピン人宅に身を寄せて、「やり直したい。」と電話して来たそうです。
 私たち日本人の感覚とすれば、罪もない自分の夫をフィリピンで警察官に逮捕させて留置させて、よくも「やり直したい。」と言えるものだと唖然(あぜん)とします。やり直したいのではなく、本音はビザとお金が欲しいのです。
 それまでにも、暴れる度に「ごめんなさい。」と言って涙を流すので、反省したのかと思い、日本人夫も許して寛容な態度で接してきたのですが、調査結果でフィリピン人夫そしてその夫との間に二人の子を設けているのを知り、今度ばかりは、もう騙されないぞと思い、会うことを拒絶しました。
驚いたことに、そのフィリピン人は住まいの近くの市役所に行き、自分は日本人夫の子を妊娠していると告げて、生活手当を申請してお金を受給していることが分かりました。勿論、お腹の子はフィリピン人夫の子かも知れません。更に、ずうずうしく家庭裁判所に出向いて「夫ともう一度やり直したい。」と調停を申し立てました。勿諭、家庭裁判所には自分が重婚している事実を隠して、フィリピン人夫やフィリピン人の二人の子供の存在を隠して調停を申し立てていました。
 調査後に、この息子さんは私が提供した重婚の証拠をもとにフィリピンで婚姻解消の裁判を申し立てました。2010年の5月頃までには本件の婚姻解消の判決が出る予定です。
 是非とも知っておいて欲しいことがあります。フィリピン人女性は、暴れたり日本人夫のお金を着服したり問題を起こした後で、涙を流して「ごめんなさい。」「もう一度チャンスが欲しい。」と、謝ることを何度も何度も繰り返します。
 謝るその都度、日本人は夫は騙されて許して、そしてまた同じ目に遭うのです。私は、この30年間に厭と言うほどそんな話を聞きました。一度そんなことがあったら縁を切るべきです。そんなことを繰り返しているから取り返しのつかない状況になるのです。

(あまりに悪質な事例2)
 千葉県でスナックを経営している日本人女性からの身元調査依頼でした。フィリピン人の男と結婚しているが、そのフィリピン人の夫はいろいろ理由をつけて家に寄りつこうとしない。地方の工場で住み込みで働いているらしい。
 日本人妻には一銭のお金も渡さず、稼いだお金は全部フィリピンに送金しているようだ。年に数回はフィリピンに戻っているらしい。そして、ビザの更新のときだけ入管に提出する必要な書類(妻の戸籍謄本や住民票そして身元保証書等)を取りに来る。フィリピンで何をしているのか?現地での実態調査をして欲しいとの依頼でした。
(調査結果)
 この日本人女性とフィリピン人男性はフィリピン国内で結婚していました。婚姻地がビコル市でした。結婚後、入国管理局から「在留資格認定証明書(日本人の配偶者等)」のビザ(在留資格)を取得して日本に上陸していました。
 調査の結果、このフィリピン人の男は日本人が想像もできない事をしていました。それは、フィリピンで日本人女性と結婚した僅か1ヵ月後に、現地でフィリピン人女性とも結婚していたのです。重婚です。フィリピン人女性と重婚してから日本に入国していたのです。そして、年に数回フィリピンに一時帰国しながら、現地で子造りをしながらフィリピン人女性との間に二人の子を設けていました。
 日本人にしてみれば、まさか自分と結婚した後に、結婚相手の夫がフィリピン人女性ともう一度結婚したとは想像もできません。しかし、よく考えてみれば、フィリピン人にとって、日本人との結婚はビザを取得して日本で働くための手段であり、本当に好きなフィリピン人の女性と結婚して子供を設けることは当然な訳です。フィリピン人女性が本命で、日本人女性は当て馬なのです。また、フィリピン人男性が本命で、日本人男性が当て馬のケースもあります。
 このフィリピン人の男にとって、違法行為をしているとか日本人妻にすまないとかの気持ちなど微塵もありません。フィリピン人にとって日本人との結婚は日本で働くための手段で、日本人とは利用する材料なのです。結婚して譬(たと)え一緒に生活していてもフィリピン人は全く別なことを考えているのです。将に「同床異夢」なのです。
 類似したケースとして、家出したまま行方不明だったフィリピン人妻が、実はフィリピンに一時帰国していて、現地で子を産み、出産してから平然と日本に戻っていたケースも過去の調査で数多くありました。
 家を出て別居期間中に働いていたスナックで知り合った別の日本人の男や日本に不法残留しているフィリピン人男性の子を妊娠して、フィリピンに帰国して子を産むという例はこれまでにも数多くありました。そんな事情を知らないのは日本人の夫だけです。フィリピン人は日本人が想像もできないことをしています。
 フィリピンに一時帰国したまま長期間帰国しないとか、頻繁にフィリピンに一時帰国しているときは、改めて身元調査や実態調査をお勧めします。結婚後に、知らぬ間にフィリピン人と重婚したり、子を設けているかも知れません。

(あまりに悪質な事例3)
 フィリピン人女性の「永住者」とフィリピン人のオーバーステイの男性が私の事務所に訪ねて来ました。「これから二人が結婚して、オーバーステイの男性にビザを取らせてやりたい。(在留特別許可)」これが目的でした。フィリピン人女性は日本人と結婚して「永住者」となり、「永住者」となってから日本人と離婚していました。
 この場合(外国人の「永住者」と不法滞在者が結婚した場合)、私の事務所が取り扱ったケースでも、過去に法務大臣の裁量で在留特別許可された事例もあるので、在留特別許可(特別にビザをもらいたいと願い出る制度)の書類作成の業務を引き受けました。
 ところが、相談から1年近く経過しても必要書類を郵送して来ないので、書類を催促したところ、「未だ結婚もできていない。」との回答でした。そして、そうこうする内にこのフィリピン人男性は六本木駅近くで私服の警察官に職務質問されて不法入国の容疑で逮捕されました。このフィリピン人男性は過去にも偽名の偽造パスポートで不法入国し、捕まって強制送還されていたのですが、再度、他人名義の偽造パスポートを行使して不法入国していたのです。冒頭でオーバーステイと申しあげましたが、正確には不法入国者です。
(調査結果)
 この事案は、私の自費で調査しました。調査の結果、驚いたことに、この二人は既に数年前にフィリピン国内で結婚していたのです。時期的には、このフィリピン人男性が日本から1度目に強制送還された直後でした。つまり、相当以前に二人は日本国内で知り合い、男がフィリピンに強制送還されてから女が追いかけてフィリピンに渡航して現地で結婚したのです。当時、フィリピン人女性は日本人と結婚していたのでビザを持っており一時帰国でき、そして日本に再入国できたのです。フィリピンでの結婚後、男はまた強制送還されたときは別の名前の偽造パスポートを行使して女を追って日本に不法入国したのです。
 では何故、私に嘘をついて(つまり既に結婚しているのにその事実を隠して)日本で結婚して、それから入国管理局に出頭して「在留特別許可」を願い出たいと私の事務所来たのか?
 理由はこうです。この不法入国者は永住者であるフィリピン人女性と結婚しなければ、ビザをもらえないことを知っていた訳です。ところが、この二人が知り合った時点では、フィリピン人女性は日本人と結婚はしているものの、そのビザの種類は「日本人の配偶者等」であり「永住者」ではなかったのです。このフィリピン人女性は「永住者」のビザ(在留資格)を取得してから日本人夫と離婚する必要があったのです。「永住者」であれば日本人と離婚しても日本に在留できる訳です。
 「永住者」がビザのない外国人と結婚すれば、その結婚相手である配偶者にも「永住者の配偶者」というビザが貰える可能性があることを知っていて、二人はこれを目論んだ訳です。
 くどいようですが、もう一度、時系列で説明すれば、このフィリピン人女性は、日本人と結婚しており、そのビザ(在留資格)が未だ「日本人の配偶者等」であるときに、日本国内で不法滞在していたフィリピン人男性と知り合い、愛人関係となり、男が強制送還されてから、日本人との婚姻中にフィリピンに帰国して、このフィリピン人男性と結婚(重婚)していたのです。
 このフィリピン人男性は、出入国記録によれば、フィリピンで結婚してから直ぐに名前を変えて偽造パスポートを行使して日本に不法入国していました。つまり、女性が「永住者」を取得する以前に日本に不法入国していたのです。このフィリピン人女性は日本人夫とまだ離婚しないうちから、再び不法入国したフィリピン人男性と二人で同棲生活していたものと推定されます。日本人の夫こそ「いい面の皮。」です。
 入国管理局も、まさか日本人と結婚しているフィリピン人女性がフィリピンに一時帰国して強制送還されたフィリピン人男性と結婚(重婚)しているなんて想像もしなかったのでしょう。フィリピンは日本のように戸籍謄本のない国ですから、本国で重婚しようが、夫以外の子を産もうが、日本の役所はまったく実態が把握できないのです。ですから、入国管理局は、この重婚したフィリピン人女性に「永住者」の在留資格を与えたのです。
 因(ちなみ)に、何故、わざわざもう一度結婚する必要があったかと言えば、日本人夫と離婚する前に、つまり「永住者」となる前にフィリピン人女性が、このフィリピン人の男と重婚していたことが発覚すると、意図的に事実を隠して(嘘をついて)「永住者」を取得しているので、入国管理局から「永住者」の在留資格を取り消しされるかも知れないと怖れたのです。それでは元も子もなくなるので、初めて結婚するように装う必要性に迫られたのです。
 ところが、男はフィリピン国内で一度結婚しているため、本国から婚姻記録不在証明書(独身証明書)が発行されず、更に不法入国しているため、駐日フィリピン大使館から直ぐに真正なパスポートや婚姻用件具備証明書が発給されなかったのです。それがために一年もの時間がかかり、そうこうする内に六本木で職務質問されて逮捕され収容されて二度目の強制送還になったものです。
 この事例が示唆しますように、フィリピン人と結婚してから別居したり、フィリピン人配偶者が頻繁にフィリピンに帰国する場合は、定期的に実態調査をする必要があるということです。油断は禁物です。
 余談ですが、このケースで私が自費で身元調査と実態調査をした理由ですが、このフィリピン人の女が、男の退去強制処分が決まってから、私の事務所に対して「あんたは何もしなかった!彼を助けなかった!だからDEPORTATION(強制送還)になった。訴える!」と、挑発してきたからです。
 もう一度申しあげれば、このフィリピン人の女は、日本人の夫のお陰で日本で在留できていたのに、その夫に隠れてフィリピンに帰国して重婚し、剰(あまつさ)え、その重婚相手のフィリピン人男を日本に不法入国させて同棲し、更に自ら入国管理局を欺いて「永住者」の在留資格を取得し、「永住者」を取得した途端に日本人夫と離婚し、そして日本国内でもう一度フィリピン人男と結婚し直して、わが国の在留特別許可の制度を悪用して、フィリピン人男にビザを取らせようとしたのです。
 この重婚の証拠の証明書を掴んでから、私がこのフィリピン人の女性に連絡して、重婚の事実を告げ、私の事務所に嘘をついたことを話し、私が「東京入国管理局と駐日フィリピン大使館に重婚の証拠(evidence)を提出する。」と、話した途端、電話口でワンワンと声を出して泣き出して、「いままで迷惑かけたお金は払いますから。お金は払いますから。ごめんなさい。」と言い出しました。重婚はフィリピン国内ではほぼ実刑です。フィリピン人はこのことをよく知っているのです。
 勿論(もちろん)、私はお金を受領しませんでした。こういう類いの人間は、あとあと「脅かされてお金を取られた。」と言い出しかねません。。日本人と結婚していながら、フィリピン人はこんなことを平然としているのです。「まさか、自分には関係ない。」と思わないで、おかしいと感ずることがあれば身元調査・実態調査することです。強くお勧めいたします。

(あまりに悪質な事例4)
 千葉県在住の70歳くらいの日本人女性からの調査依頼でした。3年前に息子がフィリピン人と結婚したとのことです。結婚する前は相手のフィリピン人に未婚のときに産んだ子が一人いると聞いていたのにですが、いつの間にかフィリピンから連れ子が三人(14歳、12歳、9歳)もやって来て、息子が引き取って育てているとのことです。それにフィリピン人の嫁の従兄弟(いとこ)というフィリピン人の男性も来て息子宅の近所に住んでいて、どうも様子がおかしいので調査をして下さいとの依頼でした。
(調査結果)
 調査の結果、矢張り、このフィリピン人女性は重婚していました。調査によれば、三人の連れ子のうち、二人はフィリピン人夫との間に生まれた子どもでしたが、その内の一人は、フィリピン人妻の姉の子どもでした。三人の子の出生証明書を作り変えて、近年に改めて出生証明書を届出し直して、つまり、両親の婚姻事実を隠して、未婚の母親から生まれたとの出生証明書に作り替えて、それでパスポートを取得して日本に入国していたのです。
 更に驚愕の事実が判明しました。フィリピン人妻の親戚の従兄弟(いとこ)だと称して近所に住まわせている男が、フィリピン人夫本人であり二人の子供たちの本当の父親でした。これは、現地調査をしたとき、フィリピンの近所の人たちに写真を見せて分かった事実です。
 念のためフィリピンにおける出国記録を調べたところ、確かに、フィリピン人妻と同じ住所地のフィリピン人夫と同じ名前で同じ生年月日の人物(男)が日本に向けて出国していました。調査依頼者の息子さんである日本人夫は、フィリピン人の妻に、自分の従兄弟(いとこ)だと騙されて、その男の身元保証までして日本への渡航費用まで支払って入国させていた訳です。そして、近所に住まわせていた訳です。
 フィリピン人の子供達は、当然、自分の父親ですから父親であることを知っています。ですが、フィリピン人の子どもは絶対に喋りません。母親が厳に口止めしているからです。フィリピン人の子どもは親の命令に背いて日本人に味方することなどありえません。これに例外はないと思って間違いありません。
 譬え、子供の養育費を全部負担してやっても、日本人の義父に味方してフィリピン人の親に背くなどありえません。フィリピン人の夫まで近所に住まわせる、日本人には想像もできないことです。
 お金に関して申しあげれば、フィリピン人は兎に角、自分のお金を出しません。なんでも全て日本人に負担させます。このフィリピン人妻は、自分の本当の夫に会いたいときに会えるように、そして子供たちも自分の本当の父親に何時でも会えるように、日本人夫を騙してすべてを段取りしていたのです。日本人と重婚してから、フィリピン人夫を日本に呼んで住まわせている例は過去にも数例ありました。
 この事案のようなフィリピン人妻は、将来的には「永住者」の在留資格の取得を目指します。そして、子供が全員義務教育を修了した頃を見計らって離婚を言い出します。離婚後にフィリピン人夫と、つまりフィリピン人の家族全員で日本で暮らすのが最終目的なのです。
 くどいようですが、普通のフィリピン人は学歴や職歴の資格基準が未達のために、日本で働くためのビザを取得できないのです。そんなフィリピン人にとってビザを取る唯一の方法が日本人との結婚であり、日本人の子を産むことなのです。一般的には、日本人と結婚しても、いきなり「永住者」のビザは取得できないので、数年間日本人との生活を我慢して「永住者」のビザを取得してから、日本人と離婚し、そしてフィリピン人と再婚して、相手のフィリピン人にビザを取得させて、フィリピン人同士で日本で暮らしたいのです。永住者の外国人と結婚すれば、結婚した相手(配偶者)もビザが取得できると彼等は知っているのです。
 これがフィリピン人の考えです。フィリピン人と結婚して、新婚ほやほやで浮かれている日本人には想像もできないことです。将(まさ)に、同床異夢なのです。

(あまりに悪質な事例5)
 新潟県在住の50代の男性からの調査依頼でした。日本に「興行」のビザで入国してフィリピンパブで働いていたフィリピン人女性と親密になり、その女性にプロポーズをしたものの、実はフィリピンにフィリピン人の夫がいると打ち明けられた。子供も一人いると打ち明けられました。夫で子の父親は妊娠しているときに逃げて行方不明とのこと。
 あなたと結婚したいけど夫と別れるには、現地でアナルメント(婚姻無効・婚姻解消)の裁判を申し立てをして判決をもらう必要がある。でも、フィリピンで裁判するには相当のお金が必要になると言われ、日本人の男性はその女性がフィリピンに帰国するときに裁判費用として50万円手渡したそうです。
 その後、この日本人男性は、女性に言われるままに毎月生活費として10万円そして裁判の追加費用とかで数十万円単位のお金を送金していたのです。
 ところが、3年経過しても裁判のメドもつかず、お金の無心ばかり続いたので、「もう送金は打ち切る。」と通告したところ、その女性は間もなく裁判所から判決文をもったと連絡をよこしてそれを新潟県に郵送してきたそうです。そして、フィリピンであなたと挙式したいので、準備をするからその費用として100万円送金して欲しいとお金を要求してきました。
 この50代の日本人男性は、フィリピンから送られてきた英文の判決文が読めないので、私の事務所に翻訳を依頼してきたのですが、私はそのA4版の10枚余りの判決文を見た途端、怪しい文書だと感じました。通常の判決文ではありえないフィリピンの最高裁判所だとするスタンプも押してあったからです。更に、判決文を読み進めるとこの事案には関係のない地名とか家族構成まで書かれてあったので、この判決文は偽造だと思い、早速、日本人の男性に電話して「この判決文は偽造書類だと思いますよ。」と、申しあげました。そして、身元調査と実態調査をすることになりました。
(調査結果)
 当事務所のフィリピン現地の顧問弁護士に判決文を送付して、弁護士が判決を出した裁判所に出向いて調べたところ、その裁判所に当該のフィリピン人女性からアナルメントの申し立てがされた事実はないことが判明いたしました。
 恐らく、そのフィリピン人女性は数千円程度の謝礼を支払って、自分の知り合いの弁護士にデタラメの判決文を作成させて、署名させて裁判所のスタンプなどを適当に押させ、日本人の男性に送りつけて、最後にもう100万円せしめようとしたに違いありません。
 身元調査そして実態調査の結果、このフィリピン人女性はフィリピン人夫と同居していました。そのフィリピン人夫は仕事もせずブラブラしているだけの男でした。その家族の近所での評判ですが、「あのファミリーは見栄っぱりだよ。ジャパユキだよ。いろいろな日本人の男が訪ねて来るよ。」と、最悪でした。
 フィリピン女性の典型的な嘘に、「妊娠しているとき相手のフィリピンの男が逃げた。」という文句があります。この台詞(せりふ)は今まで嫌というほど聞きました。この台詞を耳にしたら用心して下さい。
 ついでに申しあげておきますと、フィリピンでの身元調査では近所の評判がとても大切です。近所での評判が悪いとか或いは近所の人たちが調査対象者の名前を聞いた途端に口を噤(つぐ)むときは、過去の経験から申しますと、接触する相手ではありません。まして結婚は敬遠した方がよろしいでしょう。

 さて、最近はこのようにアナルメント(婚姻無効・婚姻解消)が済ませたので、再婚して日本に呼びたいとの事案が増えています。が、現地の裁判所が発行したとする「判決文謄本」及びそれが登記されるはずの「NSO(国勢調査統計局)の証明書」に偽造文書が多いのです。
 「あなたと再婚するから。」と、日本人に多額の裁判費用を支払わせて、結果、裁判所に申し立てせず、裁判費用を着服して、恰(あた)かも裁判をしたかのように装って、偽造書類を見せて信用させて日本人と重婚するという手口が横行しています。手口はいろいろありますが、真似されると困りますから敢えてここでは披瀝(ひれき)いたしませんが。
 先日も私の事務所に、アナルメントした女性とフィリピンで結婚したという日本人男性がお越しになりました。妻を日本に呼びたいので「在留資格認定証明書」を作成して入国管理局に代行申請して欲しいとの依頼がありました。この日本人男性は、以前、私の事務所を訪ねた人物でした。結婚相手のフィリピン人女性にはフィリピン人夫がいるとのことで、当時、私がアナルメントについて助言したことがありました。
 ところが、この日本人男性は私の助言を無視して、現地で当事務所の顧問弁護士に依頼せず、代わりにフィリピン人女性が用意した弁護士にアナルメント裁判の申し立てを依頼していたのです。聞けば、この日本人男性は裁判費用も倍額以上も支払わされていました。
 どうして、そんなに支払ったかと尋ねると「妻が裁判官にお金を渡せば(買収すれば)、早く判決をもらえる。」と言ったので、「私も早く妻を日本に呼んで一日も早く妻と一緒暮らしたいので、お金を支払いました。」と答えました。
 この日本人が持参したアナルメントの判決文謄本を見たところ、何となく違和感がありました。これまで私が見てきた判決謄本とはどことなく違っていました。あちこちに裁判所のスタンプが押してあり、何よりもNSO(国勢調査統計局)発行の証明書の「婚姻が無効と宣言された。」と記載された部分がプリント印刷だったので、特にその部分に違和感を感じました。何よりも今回の日本人との結婚証明書のフィリピン人女性の身分事項欄に「初婚」と記載されていたので、偽造書類ではないかと思いました。本来ならば、そこに「婚姻無効」と記載されていなければならないのです。
 このフィリピン人女性は、実際にはアナルメントなどしておらず、自分の住まいとかけ離れた全く別な地区の市役所で日本人との結婚許可書を申請して、独身になりすまして日本人と結婚していたのです。そして、入国管理局を誤魔化すためにNSOの書類を偽変造してそれに赤いリボン(フィリピン国外務省の認証)をしていたのです。私も騙されて、危うく偽造書類を東京入国管理局に持ち込むところでした。このケースのようにフィリピンでアナルメント裁判を申し立てするときには、フィリピン女性主導でやるべきではありません。
 現地でアナルメント裁判の申し立てをする場合、私の事務所では、お客様には裁判費用は当事者のフィリピン人女性を経由しないで、直接、現地の弁護士に振込むように助言しています。そうすれば間違いありません。裁判費用を着服されて、恰(あた)かも裁判をしたかのよう振る舞い、偽造の判決文を作成するなど、日本人には考えられないことです。「まさか!」と思ったときはもう手遅れなのです。
 余談ですが、過去に、事務所にお越しになった日本人のお客様の話で、私の事務所で調査して、アナルメントの書類が偽造だと発覚した事案ですが、「オレはフィリピンに行って、確かにフィリピン人の弁護士とも会ったんだ!それで信用して裁判を頼んだんだ!60万円も支払った。」と絶叫した人がいます。
 私が「そのフィリピン人の男は弁護士に間違いないのですか?」と問い質したところ、お客様は黙り込んでしまい、「フィリピン人の彼女が弁護士だと言うから信用するしかないだろう!」と言い出しました。更に私が「弁護士の事務所で会ったんですか?」と尋ねると、「いや。会ったのはホテルのロビーだった。」と返事しました。要するに、現地で仕組んだ芝居にハメられたのです。このお客様はフィリピン人女性がアナルメント裁判を申し立てていると思い込んでいたのですが、調査したところその裁判は申し立てされていなかったのです。おまけに、この日本人男性は既に自宅まで買ってやっていました。
 60万は、フィリピンの地方都市なら家族2年分の生活費になります。騙す相手も必死です。なにしろ、家を買ってくれるというのですから。家族ぐるみで騙していたのです。更に、この日本人男性は、加えて毎月7万円も送金していました。日本人はバカにされカモにされています。男女の関係になると相手の言うことを簡単に信用する傾向にあります。

 それから、別の項目でも記載いたしましたが、アナルメントの裁判は当事者であるフィリピン人が日本国内にいては申し立てはできません。フィリピン国内で本人が地方裁判所で検察官の前で署名してから申し立てが始まります。
 よく、日本に不法滞在しているフィリピン人が日本人の異性に「フィリピンにいる家族と弁護士に任せて裁判はできる。」という話を聞きますが、これは日本人から裁判費用をせしめる方便です。用心して下さい。そして暫くすると、フィリピンから偽造の独身書類を取り寄せて、「裁判が終わって独身になった。」と、嘘をついて偽造書類を持参して東京のフィリピン大使館に行くと言い出します。最近は、精巧な偽造証明書があるので、大使館でさえ騙されている事例があります。偽造を見抜くにはフィリピン国での調査しかありません。
 フィリピンの法律や特に結婚に関する手続き法を知らないと大変なことになります。特に、英語を理解できないと騙されます。私の事務所にも、アナルメントの判決文謄本とNSO証明書を持参して、日本人と再婚して「在留特別許可」を願い出たいとフィリピン人と日本人のカップルが訪れますが、持参する書類の真偽を背面調査すると70パーセント以上が偽造書類でした。

 


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