NET-IBニュースでは、現役のナチュラルグループ本社(NG本社)社員およびつい先ごろ退職したという元社員にコンタクトをとることができた。前者は某地域でアニュー直営店を運営している店長で、後者はスーパーバイザーの役職を担ったことのあるマネージャークラスの人物である。そこから浮かび上がったNG本社像を紹介しよう。仮に前者をM氏、後者をT氏としよう。
両者が異口同音に語るのはNG本社の閉鎖性である。M氏はいう。
「社内ではほとんど誰もが会社のことに対して口をきかない状態。不利益を被るのを恐れている」。社内でNG本社の不安や不満をこぼしても、上役の「大丈夫」の一言で退けられてしまうのだという。むしろそのことで不利な立場に追いやられることのほうを誰もが心配している。そういう雰囲気が社内を支配しているというのだ。現在、アニュー店長として勤務している同氏には、ほとんどNG本社をめぐる情報が入って来ない状況で、むしろNET-IBニュースの記事で近況を探っているのが実情のようだ。しかし過去の出来事、現場の事情には通じている。
一方のT氏も「(NG本社は)もともと隠ぺい体質が強く、一部の人間しか情報を有しない」とし、「最近でも誰が退職したのか一般の社員はほとんど知らないだろう」と情報から閉ざされた内部の状況を明らかにした。
同氏は近ごろ転職を果たしたものの、M氏はまだ現職である。両者ともに表現は違っていても、長年務めたNG本社に対して何とか立ち直ってほしいという思い、どうしてこうなってしまったのかという無念の思いが言葉尻に滲(にじ)んでいた。T氏は最後に次のようなコメントを付け加えた。
「12年間お世話になって、アニューのやっていること、理念に関しては共感している。宣伝会場のお客にもお世話になり、ありがたかった。ただ、残っている社員ややむなく辞めていった社員のことを思うにつれ、今後真相がどういうふうになっていくのかは知りたい。続報を楽しみにしている」。
【田代 宏】