取引業者のなかに、月末の現金払いを反故にされた業者が出た。そこで代引による支払い形式に強硬に移行した業者もあるという。その1社はしょう油を販売する業者だとされているが、会社名は明らかではない。記者が知る限り、可能性のある業者は千葉と長崎に少なくとも2社存在する。
れい明会側はいま、NG本社から情報を遮断されているようだ。某業者からは、もっと情報を出してほしいという要請がある。いわゆる取引継続か否かの判断材料が閉ざされている状態なのだ。「さっぱりわからない」とれい明会加盟社がぼやいている。
記者の知るところでは、NG本社に原料を供給している大手の食品メーカーらは情報過疎の状態に陥って取引の継続を迷っている。あるていど開き直って成り行き任せの社長がいる一方で、どこで取引停止に踏み切ろうかと頭を悩ませている現場責任者も多い。まるで、関ヶ原の古戦場のような状態である。誰が石田三成になるのか、それとも小早川秀秋に成り下がるのか、混沌のなかに疑心暗鬼が渦巻いている状態だ。ただし今回の場合、徳川家康の役回りがNG本社側にめぐってくるとはとても思われない。同社も、もっと発表の機会を増やしてはどうか。
ある地域では、消費者が訴訟に踏み切る直前まで話がいったという。ヴィンテージ酵素の支払いが行なわれなければ刑事訴訟に踏み切るというのである。今のところ表立った話はないため、既報の優先順位に従うかたちで話は落ち着いたのかもしれない。こうなると、解約を考えている消費者は、消費生活センターなり行政なりに駆け込んだほうがお得かもしれない。
国民生活センターのPIO(パイオ)ネットには、相当の訴えが行なわれているのではないかと問い合わせてみたが、同センターでは「判決が下りていること」「刑事訴訟が行なわれていること」など一定の条件が整っていないと、特定の事業者名は公表できないことになっているという。これでは特定の被害者は救出できても、潜在的な被害者の救出が難しいということになる。まことに残念なことだ。東北のある地域ではまたしても、ヴィンテージ酵素の販売が開始されたともいわれている。
ほかにもいくつかの最新情報を入手した。
【田代 宏】