動物愛護団体ARK-ANGELS 代表ブログ「ずばり一言!」

ドーベルマンが来た



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愛知県で今年5月に、小型犬を連れて散歩中の老人が大型犬に襲われて転倒し、頭蓋骨骨折の重傷を負った事件が報道された。
連れていた小型犬は死亡した。

事件はマスコミで報道されて怖い事件となった。
だが、実際は襲われたのではなく、大型犬のドーベルマンは、遊ぼう、と寄っていき老人は転倒したのだった。
92歳の老人はこのドーベルマンの飼主と隣同士の方で、いつも大型犬と愛想よくしていたらしい。
連れていたトイプードルは亡くなってしまったが、噛み殺されたのではなかった。
小型犬と大型犬は一緒には遊べなかったのだが、咥えて振り回したショックで亡くなったそうだ。

事故の原因は大型犬の飼主の管理責任にある。
飼主に聞くと、犬舎に入れたままで散歩もなく糞尿の始末のときだけ犬舎から出して掃除をしていたらしい。
大型犬が大好きで親犬2頭を繁殖制限もせずに飼育をし、子犬が12頭も生れたという。
そのうちの雌犬の子どもが犬舎から逃走して今回の事件となった。
保健所からの指導で全ての子犬を手放すように指導したという。(子犬と言っても1年8カ月の成犬だ)
残っていた6頭のうち、この咬んだ雌犬は飼主の知り合いに譲られて、残りの5頭はANGELSに来る事となった。
内、2頭が先にシェルター入りした。

飼主には今後、厳重に大型犬の飼育管理をするように指導して、残る親犬の散歩もするように注意をした。

飼主の犬に対する不適切な飼育方法が今回の事件の原因である。
ドーベルマンのような運動量の多い大型犬を犬舎の中だけで飼育する等、まったくもって不適切な飼育方法である。
ストレスが溜まり、兄弟犬同士で喧嘩をするし親犬とも喧嘩をする始末で、訓練なども行っていなかったそうである。

シェルターに来てから暫く、観察をしてみたが、
2日目までに1頭はちゃんとヒール走行したし、お座りもできた。
私がノーリードで歩くとちゃんと左に寄り添って歩くようになった。
もう1頭はまだまだ、指示には従わない。
3日目、従わなかった1頭がヒール走行し、お座りは出来ないが、「待て」は出来た。
そして、断尾した小さな尻尾を振って甘えてきた。
自分の身体を私に擦りつけて甘える。
4日目、このお座りのしない子が、ヒール走行の後、アイコンタクトをしてお座りと命令すると、座った。
それから何度も指示すると従った。
嬉しいね。
それからは甘えてきて膝の上に乗ろうとするが、大きくて座れない。
身体を預けてくるが、私も座ってそれに応えた。
顔の表情は無表情に見えるが、精一杯、甘えている。


2頭とも飛びつく癖があるが、3日目からは飛びつくと叱っていたので、それもしなくなった。
満足に餌をもらっていなかったようで、フードボウルに入れた餌を食べる仕草は、がっつくような食べ方で見ていて可哀想なくらいだ。
人間に対しては従順な対応をしてきているので、事件の報道のような攻撃性は今のところ、見受けられないがまだ、安心はできない。
従順なのは散歩をする私にだけなのかもしれないし、餌を与えるスタッフにだけかもしれない。

でも、着たときよりも良くなってきているのが見える。判り易い子たちだ。
世の中では人を襲うとか犬を噛み殺すなどの報道が出ているが、実際の事は犬に接してみなければ判らないし、その犬の背景を考えてあげれば、
飼う環境が悪いだけで、当の本人のドーベルマンは至って普通の犬である。
悪者になってしまったドーベルマンは、毎日、散歩もしてくれるし餌も毎日、2回も食べれるし、今のところ、環境が変わって、喜んでいる様に見える。

本来、このような大型犬を飼育する場合、プロの訓練士にトレーニングを依頼して躾を身につけてから自分の飼い犬にすべきである。
ペットショップで買う場合も、店員は犬の知識を良く知り、消費者へ渡すべきだ。

法律では犬の特性などの説明をして文書で渡すように義務付けられているが、その店員自身が犬の特性をしっかりと判っていなければ意味がない。
動物取扱業者に対して、管轄する行政は、時折、抜き打ちでテストをするくらいの指導をしなければ、今回のような事件が再発する可能性も否めない。
登録許可を与えた後のフォローが全く行われていない現実を変えていかなければ、劣悪環境も改善される事はないだろう。
加えて事件を起こした地域の行政指導も、人的被害が生じたのであるから、飼主に対して、もっと施設の改善や犬の飼育方法もチェックして、事件の再発を防ぐ手立てを考えて指導をしなければならない。
事件に対してのペナルティは、人的被害を起こした犬の飼主責任の傷害罪のみで、動愛法による不適切な犬の飼い方までは及んでいない事が判った。
同様の事件が同じ飼主により起これば、どう対処するのだろうか。
飼主は、犬が清掃中に逸走したから今回の事件が起きたと証言している。
では、犬舎から逸走しないように行政から犬舎の施設改善指導を受けたか、聞いてみたが、何の指導も受けておらず、事件当時の犬舎のままだと言う。
二重扉の設置などを具体的に指示すればいいのに。
また、逸走の可能性があるが・・・。

これでいいのか。愛知県動物管理センター。
再発防止策は、指導しないのか。
デスクワークだけでは動物愛護の前進はない。


保護したこれからが大変な作業が続きます。
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