記事入力 : 2010/10/17 07:27:47
日本一の富豪が語る「経営の定石」
2009年、米国の経済誌『フォーブス』誌が選んだ日本の富豪第1位は、衣類・ファッションメーカー「ユニクロ」の柳井正代表取締役会長だった。柳井会長は1972年、20代の若さで父親から受け継いだ地方の小さな洋服店を土台に、ユニクロを立ち上げた。ユニクロは、「シーズンが過ぎた」と評される衣類・ファッション市場において、ここ5年間で90%以上も売上げを伸ばしている日本の代表企業の一つだ。とりわけ成功に安住せず、経営方式や組織文化を革新し続ける企業として有名だ。
本書は、全世界の衣類メーカーや財界を驚かせたブームの主人公、柳井正会長自身が記録したユニクロの経営史だ。柳井会長は本書で、企業の経営環境は予測できないほどめまぐるしく変化しているということを肝に銘じておかなければならない、と強調する。そのため、模倣や安易な経営方式の繰り返しでは、絶対に成功できないと主張する。また、経営者が挑戦し続けなければ、成長はおろか、その場にとどまることすら難しくなるとも力説する。柳井会長はこうした信念を、自らが直面した事例に即して語っている。
ユニクロを立ち上げ、運営する柳井会長が直接執筆した本だけに、個人的な考えはもちろん、一般的に知られていない失敗談も綴られている。312ページ、1万5000ウォン(約1075円)。
卓相勲(タク・サンフン)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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