記事入力 : 2010/10/21 09:16:40
地中でも花を咲かせる植物、済州で発見
地中で自家受粉するマルバツユクサ
土の中でも花を咲かせる植物が韓国で初めて、済州道で発見された。
国立山林科学院・暖帯山林研究所の遺伝資源研究チームは20日、済州市翰林邑金陵里で撮影した植物を調査した結果、熱帯性植物のマルバツユクサ(Commelina benghalensis)だということが確認されたと発表した。
マルバツユクサは、地上では青または紫色の花を咲かせ、昆虫による他家受粉が行われる。また、地中でも、地上の花と同じく雄しべと雌しべのある花(閉鎖花)を咲かせる。地中で咲く閉鎖花は花弁が退化しているが、全体が薄い膜で覆われ、昆虫による受粉ではなく、自家受粉で子孫を残す。
地上の花が結実すると、果実の中には大きな種子一つと小さな種子四つができるが、地下の果実には大きな種子一つと小さな種子二つができる。一年草または二年草で、高さは15-40センチ。茎は地面に沿って伸びることもあれば、まっすぐに伸びることもある。多数の枝に分かれ、枝の付け根から根を出し、全体に細かい毛が生えている。マルバツユクサは、日本や台湾の熱帯・亜熱帯地方に分布することが知られていたが、今回済州で発見されたことで、済州が分布北限となった。国立山林科学院によると、マルバツユクサのように、地中・地下の閉鎖花によって生殖する形態が韓国で報告されたのは初めて。
この種の植物は、地球上の陸上植物30万種のうち、およそ100種だけだという。
暖帯山林研究所のキム・チャンス博士は、「マルバツユクサが地中で花を咲かせる現象は、植物の生殖メカニズムに関する世間の常識を覆す重要な意味を持つため、進化・生態の研究や教育的な面で高い活用価値があると思う。より詳細な調査を経て、学会に報告する予定」と述べた。
- 写真提供=暖帯山林研究所
済州=オ・ジェヨン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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