記事入力 : 2010/10/21 08:59:30
北朝鮮、核実験を準備か
咸鏡北道吉州郡豊溪里の坑道を復旧する動きを米偵察衛星が捕捉
北朝鮮が2回の核実験(2006年10月と09年5月)を強行した咸鏡北道吉州郡豊渓里周辺で、3回目の核実験を準備する兆候が米偵察衛星などにより捕捉されたことが、20日に明らかになった。
韓国政府筋はこの日、「豊渓里周辺では最近、車や人間の動きが活発になっているようだ。2回の核実験で崩壊した坑道を復旧するための動きもみられる」と語った。一方でこの政府筋は、「すぐに(3回目の核実験を)実施するとは考えにくい。(今の状況からすると)3カ月ほど時間がかかるだろう」とも述べた。
北朝鮮はこれまで、3回目の核実験を行う可能性について何度も言及してきたが、制裁を続ける韓米両国に対しては、核実験を材料に取引を提案するのでは、との見方もある。韓国政府の安全保障担当部処(省庁)の関係者は、「金正恩(キム・ジョンウン)氏の後継体制を固めるため、北朝鮮は先軍や強性大国などのスローガンに沿って、核兵器やミサイル開発を引き続き強化しており、その一方で、金剛山観光の再開や離散家族再会に伴う支援なども求め、経済的な実利を得ようとしているのだろう」とコメントした。
この日、米国の核軍縮シンクタンクである科学国際安保研究所(ISIS)のオルブライト所長は、ワシントンで開催された韓米問題研究所主催の討論会に出席し、「北朝鮮は、弾道ミサイルに搭載可能な(小型化された)核弾道を開発する作業を、順調に進めていると思う」と述べた。北朝鮮は先月29日、金正恩氏による後継体制を固める意向を示すため、国連で朴吉淵(パク・キルヨン)外務次官が、「核抑止力は今後も強化していく」と発言している。
アン・ヨンヒョン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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