北朝鮮の市長や道知事全員が異例の訪中(上)

経済協力に関する議論のため、中国の東北3省責任秘書も北朝鮮を訪問

 今月19日、北朝鮮の直轄市・道の党責任秘書(市長・道知事)11人全員が、中国共産党の幹部らと北京で面会した。これは、過去に見られなかったことで、非常に異例だ。この会合で文京徳(ムン・ギョンドク)平壌市党責任秘書を団長とする朝鮮労働党親善代表団は、中国共産党序列9位の周永康・政治局常務委員と会い、経済協力などについて意見を交わしたという。

 北朝鮮が直轄市・道の党責任秘書たちを団体で中国に送るという今回のようなケースは、過去には一度も見られなかった。周常務委員も、「(北)朝鮮の各道や市の責任秘書が団体で中国を訪問したのは、中国と朝鮮との関係で初めてのことだ。皆さんはこれから訪問する中国各地の関係者と交流を深め、成果を得ることを期待したい」と述べたという。これは、中国国営の新華社通信が報じた。

 北朝鮮から派遣された代表団は、中国各省や市の秘書(市長・道知事)とも面会した。これは、北朝鮮への投資や開発などの問題について話し合うためだと言われている。中国各地の責任者らは、最近中国で開催された第17回共産党中央委員会の第5次全体会議(17期5中全会)に出席するため、北京に集まっていた。韓国政府の当局者は、「要するに韓国で言えば、特別市や広域市の市長、そして道知事16人全員が団体でワシントンに行き、米民主党の実力者や州知事などと、双方の交流・協力について話し合ったようなものだ」「金正恩(キム・ジョンウン)氏の公式デビューにより、中朝両国の人材交流は、質と量の両面で、過去とは次元が変わっていることを示している」と述べた。

 中国共産党の使節団も9日、朝鮮労働党創設65周年を祝うために北朝鮮を訪問したが、その顔ぶれも異例のものだった。孫政才・吉林省書記、陳希・遼寧省副書記、杜宇新・黒竜江省副書記といった東北3省の責任者たちが使節団に含まれていたのだ。平壌の順安空港で一行を出迎えたのは、中国と国境を接する慈江道のチュ・ヨンシク党責任秘書だった。この日行われた歓迎夕食会には、チュ・ヨンシク氏をはじめ、リ・マンゴン(平安北道)、オ・スヨン(咸鏡北道)、キム・ヒテク(両江道)各氏ら、中国と国境を接する4道の責任秘書が全員出席していた。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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