中日と巨人が日本シリーズの出場権を争うセ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)は、きょう20日にナゴヤドームでファイナルステージ(6試合制)が開幕する。中日と巨人がCSで顔を合わせるのは4年連続。中日は3年ぶり、巨人は3年連続の日本シリーズ出場を目指す。両チームは19日、ナゴヤドームでフリー打撃など最後の調整を行った。
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巨人が19日、落合竜も顔負けの“かく乱作戦”を敢行した。CSファイナルS中日戦に向けて、ナゴヤドームで全体練習。初戦の先発は内海が有力だが、東野もまったく同じ練習メニューで汗を流した。内海は「言われたときに100%の準備をしたい」と話したが、東野が中3日で先発する可能性も出てきた。
呼吸はぴったりだった。プライベートでも仲良しの内海と東野だが、この日はグラウンドから室内のブルペンに戻るタイミングも、登板前日に行う短距離ダッシュのメニューもすべて一緒。斎藤投手コーチは「明日は朝井でしょ」と、チーム一丸で作戦を貫いた。
順当なら内海が有力。今季の中日戦は2勝2敗、防御率2・80と相性も悪くない。東野はCSファーストS阪神戦の初戦で先発。5回1失点、83球で降板した。中3日の登板はシーズン中では考えにくいが、右腕は「明日?それはどうですかね」と意味深な笑みを浮かべた。
CSファーストS阪神戦では、第2戦に朝井を投入。左腕・内海を予想した阪神は右打者を並べ、完全に裏をかいた。9連敗中と相性の悪いナゴヤドームでも、使える手はすべて使う作戦だ。
原監督は18日の休養日、報道陣に「(予想先発を)6戦全部当てたら、ハワイ旅行をプレゼントするよ」と冗談交じりに話し、奇襲の可能性をにおわせた。「なんとか、4つ勝つのが目標」と指揮官。なりふり構わず、勝ちにいく。