「阪神・星野SD退団会見」(19日、大阪市)
阪神・坂井信也オーナー(62)が19日、星野仙一オーナー付シニアディレクター(63)の退団会見を受けて大阪市内の電鉄本社で取材に応じ、「今の阪神の状況は星野さんの力で持っている。いろんな恩恵を受けた。非常に残念な気持ちです」と惜別の思いを語った。
退団の意向は12日の直接会談で伝えられていた。だがあえて慰留はせず本人の意思を尊重した。「いろんな場面で力を発揮できる人。我々のエゴでお引き留めすることはいかんと、心に決めて対応した」。席上、早期の現場復帰を望む星野SDの思いも言外に伝わってきた。だが来季は真弓体制3年目で臨むことが決定済み。「(タイミングが)合わなかったところもね…」と続く言葉をのみ込んだ。
会見を見守った南球団社長も寂しさを隠さなかった。戦力補強面などで数々の助言を受けてきただけに「困った時、迷った時に一番頼りになる人だった。これからいなくなると思うと心細い」と素直な思いを吐露した。一方で「星野流で言えば、前に向かっていくしかないと思っている」。星野不在を感じさせない球団運営に、固い決意をにじませた。
(2010年10月19日)
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