西岡、ゴンサレスとＫＯ競演だ！…ＷＢＣ世界Ｓバンタム級戦

２４日の防衛戦を前に練習の準備をする西岡

　◆報知新聞社後援プロボクシング「エキサイトマッチスペシャル“ＴＨＩＳ ＩＳ　ＢＯＸＩＮＧ”」　▽ＷＢＣ世界スーパーバンタム級タイトルマッチ（２４日、東京・両国国技館）　王者・西岡利晃（３４）＝帝拳＝は、指名挑戦者レンドール・ムンロー（３０）＝英国＝との５度目の防衛戦に向け１９日、東京・神楽坂の帝拳ジムで約１時間半の調整に励んだ。この日、初戴冠した２００８年９月の同じ興行（横浜）で王座奪取に成功したローマン・ゴンサレスと２年１か月ぶりに再会。４連続ＫＯ防衛中の西岡は「互いに最高の試合をします」と、ＫＯ率８４％の強打者ゴンサレスをしのぐファイトを誓った。

　若きＫＯパンチャーとの再会に新たな刺激を受けた。西岡は公開練習でジムを訪れていたゴンサレスと旧交を温めた。「一緒の日に世界戦ができてうれしい」とほほ笑み、遠くを見つめ「互いに王座を取った日だから…」とつぶやいた。

サンドバッグを打ち込むゴンサレス

　０８年９月１５日、パシフィコ横浜。西岡は５度目の世界挑戦となったＷＢＣ世界スーパーバンタム級暫定王座決定戦に臨み、ナパーポン（タイ）を判定で下し、念願の世界王座を手にした。

　続くメーンイベントで、ＷＢＡ世界ミニマム級王者・新井田豊（横浜光）のＶ７戦にゴンサレスが挑戦。４回ＴＫＯ勝利でタイトルを奪取した。

　西岡は「僕の中では一番の試合」と、Ｖロードが始まった一戦への思い入れは強い。さらに同じリングで同様に新王者になったゴンサレスには“兄弟”のような縁を感じている。

　「あの階級で圧倒的、怪物的な強さ」と西岡も舌を巻くゴンサレスは、２６戦全勝２２ＫＯの軽量級では規格外の強打者。この日、帝拳ジムで公開練習を行った２３歳は「西岡はいいボクサー」と今回のダブル世界戦出場を喜んだ。ミニマム級時代のＶ１戦で戦ったロサスと１階級上のライトフライ級で行う再戦にも「ＫＯを狙う。自信があるよ」と意気込んだ。

　軽量級のゴンサレスが豪打で相手を倒し、西岡もＫＯでムンローを沈め「スーパーバンタム級最強」を証明すれば、将来的に米ラスベガスでの競演の可能性も浮上する。西岡は「互いに最高の試合を見せたい。いや見せますよ」。本場・ベガスの前に、まずは両国でＫＯ競演する。