エ軍「松井広報」広岡氏が相撲協会アドバイザーに…ヤ軍で経験したノウハウ生かす

日本相撲協会の広報部特別アドバイザーに就任し、放駒理事長（右）とともに会見する広岡勲氏

　日本相撲協会は１８日、米大リーグ・松井秀喜外野手（３６）が所属するエンゼルスで球団広報兼環太平洋担当を務める広岡勲氏（４３）に、広報部特別アドバイザーを委嘱したことを発表した。非常勤、無報酬で、任期は１８日から松井がキャンプインする来年２月中旬までとなる。

　広岡氏は２００３年にヤンキースの広報兼環太平洋担当として渡米。今年は松井のエンゼルス移籍に伴い、エ軍広報に就任。松井から絶大な信頼を受け、日米メディアとの懸け橋として活躍してきた。同氏は東京・両国国技館で会見し「ヤンキースと相撲の世界は伝統を大事にするという点で相通ずるものがある。奈良時代から受け継がれたともしびを消してはならない」と話した。

　世界一の伝統を誇るヤ軍のノウハウを生かし、広報改革することを誓った広岡氏は、早速「（広報で）マニュアルを作って対応していきたい」と意欲を見せた。松井からは「困っている人を助けるのなら、いいのではないか」と言われたという。

　知人の紹介で同氏を知ったという放駒理事長（元大関・魁傑）は「元報知新聞ということで情報を発する側、受ける側、両方できる。うちの組織を変えてくれると思う」と委嘱の理由を説明。「ガバナンス（統治）の整備に関する独立委員会」が提言した「広報室長」の一般公募については「公募がなくなったわけではない」とした。

　◆広岡　勲（ひろおか・いさお）１９６６年１２月２９日、東京都生まれ。４３歳。ニューヨーク市立大学大学院修士課程修了。９１年、報知新聞社に入社。２００３年、巨人・松井のメジャー移籍に伴い、ヤンキースの広報兼環太平洋担当に就任し、渡米。今年はエンゼルスの広報に転じ日米メディアと球団のパイプ役として活躍。日本経営倫理学会会員も務める。