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【こども】遊ぶ権利 阻害要因はナニ? (2/2ページ)
このほか、「セキュリティーが完璧(かんぺき)なマンションは、気安く子供が外出できない。道路事情は便利になったが、子供の遊ぶ空間はなくなった」というマンガでは、機能的で便利な社会が、実は「子供の遊び」の都合を後回しにしていると、子供の視点から指摘。最近相次いでいる公園の遊具撤去の事例を描いたマンガでは、「果たしてそれが子供の視線に立った解決なのか」と疑義を呈している。
◆発達に欠かせない
浮かび上がるのは、大人の理解が足りず、本当に子供が望むようには遊べていない実情だ。
同志社女子大学現代こども学科の笠間浩幸教授は「遊び」について、「食べたり寝たりというのと並んで、体・心・コミュニケーションなどあらゆる面で、成長や発達に欠かせないもの。説明を試みても、説明し尽くせない豊かさがある」と説く。
笠間教授は輪投げ遊びを例に、「幼児は輪を転がしたり、食べたりして、自分が面白いと思ったように遊ぶ。ところが、親が『遊び方が違うよ』とルールを諭してその遊びを妨げることがある」と、遊びに対する大人の理解の狭さを指摘した。
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IPA日本支部がまとめた「子どもの遊びを阻害する深刻かつ頻繁な要因」は今月、世界各国のIPAからの報告と合わせ、「国連子どもの権利委員会」に提言された。