やつあたり
今日彼がまた新しい物件をみつけてきました。
前のより、駅歩は倍くらいあるけど600万も安くて、
その値段なら悩まずに買えるからって、
彼のテンションはとても高かったです。
でも彼はやっぱり、いまいち乗り切れていないあたしに気付いて、
”ちゃんと将来のこと考えろ”と、ちょっと怒ってました。
そんなこと言われても、
自分たちではコントロールできない部分が大きすぎて、
それを無視して二人の未来なんて考えられなくて、
また何もいえなくなってしまいました。
彼は、”今日は話したくないみたいだからまたにしよっか”って、
そのあと一切、この話をしませんでした。
金曜日の朝彼が、
”やっぱりあの人のことが好きなんだけど・・・”と、奥さんに話を切り出したら、
”もー早く会社行ってよ!!”って、
全く取り合ってもらえなかったみたいで。
朝の忙しい時間帯になんでそんな重い話してんのって、
笑っちゃったけど、
今はそれが答えで、それが全部。
あたしたちの未来は、
彼がどれだけ頑張ろうと、
あたしがどんなに願おうと、
奥さんの気持ち次第なんです。
そして彼女が拒否することを、
彼も、あたしも、責めることはできません。
当たり所のない気持ちは、また、彼に。
夕飯を食べに行く途中、新しい住宅街の中にあるステキな家を指差して、
”あなたたち家族の家は、これくらいの大きさ??”と、
相変わらず意地悪な質問を。
それに彼は、”そんな立派なモンじゃございませんよ・・・。”と、
すごく悲しそうな顔をしたので、あたしはすぐに後悔しました。