ことし4月、宮崎県で口てい疫に感染した疑いのある家畜が見つかってから20日で半年です。感染が最も集中した県東部の地域では、畜産の再開に向けて準備が進められていますが、農家の経営支援や感染ルートの解明など課題は残されたままです。
宮崎県内では、ことし4月20日、都農町の農場で、口てい疫に感染した疑いのある牛が最初に見つかったあと、県東部を中心に感染が広がり、およそ29万頭に上る牛や豚などが処分されました。4か月後の8月27日になって、宮崎県はようやく「口てい疫の終息宣言」を出し、県内での家畜の飼育は、順次、再開されています。さらに感染が最も集中した川南町などでも、宮崎県がおよそ170か所の農場で試験的に牛を飼育し、安全性を確かめている段階で、異常がなければ来月以降に畜産が再開されることになっています。しかし飼育を再開しても、家畜が成長して出荷できるようになるまでには1年以上かかり、農家は収入のない状態が続くことから、宮崎県などには継続的な支援が求められています。また農林水産省の専門家チームが進めている感染ルートの解明についても結論は出ておらず、課題は残されたままとなっています。