たばこ価格、年内に1000ウォン引き上げか

 保健福祉部が、たばこ価格を年内に1000ウォン(約72円)引き上げる案を検討していることが分かった。

 上昇傾向にある喫煙率を減らすというのが名分だが、与党ハンナラ党はこれに否定的なため、引き上げが実現するかどうかは不透明だ。

 ハンナラ党の幹部議員によると、保健福祉部の陳寿姫(チン・スヒ)長官は、たばこ1箱に付加される国民健康増進負担金を現行の354ウォン(約26円)から1354ウォン(約98円)に引き上げるプランを策定し、ハンナラ党第5政調委員長の申相珍(シン・サンジン)議員に提出したという

 たばこ価格には、保健福祉部が管掌する健康増進負担金や、行政安全部と企画財政部が管掌する地方税、地方教育税など、1箱当たり1549ウォン(約112円)が含まれている。保健福祉部はこのうち国民健康増進法を改正し、健康増進負担金を引き上げようとしているわけだ。

 1箱2500ウォン(約181円)だったたばこ価格は2005年に500ウォン(約36円)引き上げらた後、5年間凍結されていた。

 陳長官はこれまで国会で、「たばこは酒とは違い、本人はもちろん、周囲の人の健康まで害するため、価格引き上げは庶民への負担ではなく、むしろ庶民への健康を改善する効果がある」と主張した。

 しかし、法改正のカギを握るハンナラ党の関係者は、「たばこ価格引き上げは庶民の反発を招く。党内の政策委員会などでは、年内のたばこ価格引き上げに反対している」と述べた。

 保健福祉部は06年にもたばこ価格の引き上げを検討したが、ハンナラ党と世論の反対によって断念せざるを得なかった。李明博(イ・ミョンバク)政権初期にも引き上げが検討されたが、「金持ち減税」「市民増税」の論争を憂慮し、断念された。

 韓国の成人男性の喫煙率は、05年のたばこ価格引き上げ後、下落を続け、(05年52.3%→06年44.1%→07年42.0%→08年7年40.9%)と、最低点を記録した後、再び増加し、今年下半期には42.3%まで上昇した。

 疾病管理本部も数日前の報告書で、「物価水準などを考えると、たばこの適正価格は6000ウォン(約435円)以上とみられる」との見方を示した。

李仁烈(イ・インヨル)記者

金慶和(キム・ギョンファ)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
関連記事
記事リスト

このページのトップに戻る