海南島で新型攻撃原潜を確認 中国、海洋戦力を強化中国南部・海南島の三亜市亜竜湾に停泊している「商」級攻撃型原子力潜水艦(中央)。右側にも同型とみられる潜水艦の一部が見える=9月2日(共同) 【北京共同】中国南部の海南島三亜市にある中国海軍基地に新型の「商」級攻撃型原子力潜水艦が少なくとも1隻停泊していることが20日、共同通信が入手した写真により確認された。商級原潜は2006年末に配備されたと中国内で伝えられていたが、香港在住の軍事評論家、平可夫氏によると、現場写真で確認されたのは初めて。 中国海軍は海洋権益確保を重視し、太平洋への出口となる尖閣諸島付近を含む東シナ海や、南シナ海への影響力拡大を図っている。同氏は「中国海軍のインド洋、南シナ海進出や将来の空母艦隊編成へ向けた戦力強化が配備の狙い」と分析している。 08年には同じ基地に核ミサイルの搭載が可能な「晋」級の戦略原潜1隻が配備されたことも確認されており、相次ぐ原潜増強には中国と領土問題を抱える東南アジア諸国やインドが警戒感を強めそうだ。 写真は9月2日、原潜2隻が三亜市亜竜湾の埠頭に停泊していた際に撮影された。うち1隻は商級と確認。もう1隻も商級とみられるが、不鮮明で断定できない。 商級は旧式の「漢」級の後継として開発され全長約110メートル。より静かに航行できる上、攻撃力にも優れる。 【共同通信】
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