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中島らもさんの娘、さなえさんが作家デビュー「家業を継ぎました…」

産経新聞 10月20日(水)9時53分配信

中島らもさんの娘、さなえさんが作家デビュー「家業を継ぎました…」
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「いちにち8ミリの。」で作家デビューした中島さなえさん(写真:産経新聞)
 作家の中島らもさんの娘、中島さなえさん(32)が、『いちにち8ミリの。』(双葉社・1365円)で小説家デビューを果たした。父親にはずっと「書く仕事に就け」と勧められていたとか。虚構と現実を飄々(ひょうひょう)と行き来する小説世界、サービス精神にあふれた文体は、6年前に急逝したらもさんを連想させる。本人は「うーん。そのうち、似てないと気づいてもらえるでしょう」と苦笑するのだけれど。

 「家業を継ぎました…って冗談では言ってますが、作風まで継いだとは思ってませんし、師匠にする気もない。そもそも『オレはロックンローラー』と言ってた人なんで」

 どうしても、父娘ということが話題になる。作家としては不本意? 「いえ、ありがたいですよ。父のファンの方が私の本を読んでくださる。幸せです」

 高校1年のとき、父の文庫本の解説を書いたら、編集者に連載を打診された。「書きたくない」と断った。20代のときには「父に2週間でエッセー2本、といわれて書いた。家族本のようなものを売り込んでいたみたいですが、直後に(大麻で)捕まったんで、幻に」。

 デビューの機会を逃し続けたが、平成16年、転落事故で亡くなったらもさんの追悼文を執筆して、決意を固めた。「追悼なのに、いいものが書けたって、つい高揚してしまった」というから作家体質だ。雑誌の取材記者を経て、一昨年からPR誌に随筆を連載。「いいタイミングで、いろいろなものがつながって」小説を執筆することに。

 単行本には中編3作を収録した。1日に8ミリずつ動く「お石さま」を祠(ほこら)に引き戻すという村の騒動を描いた表題作は、脳梗塞(こうそく)で倒れた音大時代のジャズの先生を思いながら書いたという。「意識はあるのに体が動かない状態で…つらいですよね。私が救えるわけじゃないけど、想(おも)えば届くっていうテーマになりました」

 目指しているのは、敷居が低くて気軽に楽しめる作品。「読み終わって、人生捨てたもんじゃないな、と思ってもらえればうれしいです」。しつこいけど、父上に似ているところは? 「照れ屋で、すぐに何でも冗談でごまかすこと」。ふむふむ、えっ?(篠原知存)

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最終更新:10月20日(水)11時16分

産経新聞

 

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