夜遊び好きな現地駐在員も要注意?
政治問題のとばっちりは「天災」と諦めよ
日本へさらに強烈なメッセージを送りたい場合には、企業ではなく「日本人」個人を狙うことも考えられる。
たとえば、税関からの許認可が必要な商品を、たまたま担当者が許可手続きを忘れて関税を5万元以上支払わずに輸入してしまった場合でも、場合によっては刑事事件となる。その直接の担当者だけでなく、書類に捺印した日本人管理者も懲役刑に処せられる可能性もある。
もっと身近な例でいうと、上海、北京などの大都市で夜な夜な夜遊びをしている日本人駐在員や、出張者が集まるKTVなどに公安(警察)が張り込めば、すぐに何人も日本人を捕まえることができるだろう。
このような中国の対応は、日本人から見ると不当なイジメに見えるかもしれないが、中国政府としては、「ルールに違反している当事者を処罰しているだけであり、たまたま日系企業、日本人への取り締まりが最近多くなっているだけだ。そもそも、法律を犯している日系企業、日本人が悪い」という理屈になる。
反対に、日本が逆ギレして、日本国内で中国企業に対して同じような報復行為を行なったところで(日本がそこまで大胆なことをできるとも思わないが)、大きな市場を武器に世界中の国々からラブコールを受けている中国にとって被害は極めて限定的なので、抑止力にはなり得ない。
こう考えると、自分が撒いた種ではないのに、中国ビジネスにおいて大きな危険に晒されることになる日系企業は、ある意味「天災の被害者」とも言えるだろう。
しかも日系企業が、このようなリスクに直面した場合に使える特効薬はない。万一見せしめのターゲットになってしまったら、「運が悪かった」と諦めるしかない。台風が来てしまったと思って、通り過ぎるのをおとなしく待つしかない。
そういうときは、スポーツに例えれば「ディフェンスの時間帯」だと思って、ひたすらガードを固め、被害を最小限に留めることにフォーカスするに限る。
そんな日本企業が被害を最小限に留める策としてできることが、「危険を早く察知し、最悪の事態を想定したバックアッププランを事前に作ること」「二次災害を防ぐこと」である。