橋下知事の上海出張を急きょ中止

　大阪府は１９日、予定していた橋下徹知事の上海出張が中国側の事情で急きょ中止になったと発表した。上海万博の関連行事に招待されていたが、万博事務局から断りの連絡があったという。

　橋下氏は記者団に「中国の国内事情も考えてのことではないか」と、中国各地の反日デモなどの影響を示唆。ただ「信頼が大いになくなった。中国みたいな（対応をする）人間になりたくない」と強く反発し、１２月に予定していた香港出張を見合わせる意向を示した。府として万博事務局に正式に抗議する方針だ。

　府によると、行事は万博閉幕日の１０月３１日に開催する「サミットフォーラム」。中国や米国の教授、建築家などが出席し、橋下氏は１５分間スピーチする予定だった。ところが事務局は１８日、「プログラムを最終的に調整した結果、知事招聘を中止することになった」と電話で通告。詳しい理由には触れなかった。同じく招待を受けた日本人建築家は予定通り出席するという。

　橋下氏はこれまで中国を５回訪問するなど中国との友好関係を重視。７月の出張では、上海万博に出展している「大阪館」を視察したほか、北京で唐家セン元国務委員と会談するなどしていた。

（2010年10月19日21時20分  スポーツ報知）

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