広島県知事が１か月間の「育休」取得へ

　広島県の湯崎英彦知事（４５）は１９日の記者会見で、今月下旬に予定される第３子誕生に合わせて、約１か月間の「育児休暇」を取得する意向を表明した。妻（４２）の出産にも立ち会う考えで、育児に熱心な男性「イクメン」をＰＲし、男性の育休取得を呼びかける。

　全国知事会は「知事が出産に伴う子育てで公務を休むのは聞いたことがない」としている。

　湯崎知事は、長男（７）と長女（４）の世話や家事が必要になった時期から育休を取得。午前や午後に時間帯を限定して部分的に公務を休み、長女を幼稚園まで送迎するほか、帰宅時間を可能な限り早める。

　湯崎知事は会見で「妻には『本当に手伝ってくれるの？』と言われた。目立つだけでは駄目と思われているかも」と妻とのやりとりも紹介した。

　特別職の知事、副知事には条例上、育児休暇の規定がなく、公務を休んでも給料は減らない。育休取得を疑問視する見方には「（男性が）取得しづらい今の環境が改善すれば」と理解を求めた。

　県人事課によると、２００９年度に出産の前後５日間認められる有給の育児休暇を取得した男性職員の割合は３２・５％。子どもが３歳に達するまで任意で取得できる無給の育児休業は、０９年度は０・８％だったという。

　自治体の男性首長では、４月に東京都文京区長が取得して話題となった。同区や茨城県龍ケ崎市が特別職の育児休暇取得を条例化しているが、湯崎知事は「しばらくは私以外に適用対象はない」と述べ、条例化を検討しない考えを示した。

（2010年10月19日19時10分  スポーツ報知）

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