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【プロ野球】

逆王手!! ミラクル逆転ロッテだ!

2010年10月19日 紙面から

◇クライマックスシリーズ パ・ファイナルS<第5戦>

ソフトバンク−ロッテ 7回表無死三塁、左中間に同点となる適時二塁打を放つサブロー。投手はファルケンボーグ=ヤフードームで(原田ゆかり撮影)

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 ミラクルロッテがお得意の逆転勝ちで、逆王手をかけた。パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第5戦は18日、ヤフードームで行われ、ロッテが5−2でソフトバンクを下し、対戦成績を3勝3敗(アドバンテージ含む)とした。ロッテは7回にソフトバンクのリリーフ陣を攻略。福浦和也内野手(34)の勝ち越し打などで逆転した。CSが最終第6戦までもつれたのは初めて。

◆ロッテ5−2ソフトバンク

 「ミラクルロッテ」の大風が福岡でも吹き荒れた。6回までは眠っていたが、目覚めた後は流れるような猛攻をタカにお見舞い。お得意の逆転劇でソフトバンクに“逆王手”をかけた。

 7回無死二塁。ここからロッテ一筋の男たちが畳み掛けた。先陣はサブロー。2度も送りバントを失敗したが、ファルケンボーグが暴投。これで「楽になった」というサブローは7球目の直球をきれいにはじき返した。タカ党の悲鳴の中、打球は同点に追いつく適時二塁打となった。

 「余裕? なかった。必死で失敗を取り返そうと思っていた」とサブロー。選手会長が決死の形相でつくった同点劇。ほかの選手が燃えないはずはない。二の矢は代打の福浦。「福浦、ヒット」のコールに結果で答えた。

 1死三塁から摂津のシンカーを右前へ。ロッテファンの雄たけびが響く中、サブローが逆転のホームを踏んだ。仕上げは里崎。2死一、三塁から右前へ適時二塁打。05年プレーオフ顔負けのミラクルが見事に完成した。

 「ストライクゾーンに来たら、どんな球でも振ろうという気持ち。がっついていった」と福浦。里崎は「福浦さんが点を取ってくれて、気が楽になった」。ファルケンボーグを6回から投入するという“早仕掛け”から相手のあせりを見たロッテ。状況を冷静に観察して猛攻につなげたベテラン力。西村監督も感嘆の声を上げるしかない。

 「サブローもよく打ってくれたし、里崎にしてもそうですが、福浦もさすがです」。会見でこう称賛した指揮官。「みんな、本当によくやってくれてる」。絶対にあきらめないという“西村イズム”を実践するナインに感謝しきりの表情だ。

 そして迎える19日の第6戦。この一戦ですべてが決まる。しかし、今のロッテは上昇一途。「風がやっと到着した」と里崎が笑えば、サブローも「プレッシャー? うちはない」と言い切った。もちろん、勝つ。千葉へ大きな成果を持って帰る。 (川越亮太)

 

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