イラク南部のサマワに駐留する陸上自衛隊の宿営地近くで11日午後7時(日本時間12日午前1時)ごろ爆発があり、地元ムサンナ州警察は、宿営地の東約100メートルの地点で迫撃砲弾の着弾跡らしい直径1メートル、深さ40センチの穴を確認した。宿営地を狙った攻撃と見られる。迫撃砲による攻撃は昨年4月以来、9回目で、昨年12月に派遣期間を延長して以来では初めて。
警察筋によると、迫撃砲弾の発射地点は、宿営地の東5キロほどにある石油精製所付近。これまでの攻撃はすべて宿営地北西のマフディ地区からで、東側からは初めて。
周辺は自衛隊の土地の地主であるザイヤード族が所有する地域という。昨年末からザイヤード族の地主が自衛隊に賃貸契約更新で賃貸料の大幅値上げを求め、交渉が難航していた。警察には今回の攻撃に同部族が関係している可能性があるとの見方も出ているという。
また、警察筋によると、宿営地を警護する警備員の話として、宿営地の北約1キロの場所で、宿営地に向けられ発射装置に装填(そうてん)されたロケット弾3発が見つかったという。
12月初めには、サマワ近郊に火薬を持ち込んだ武装勢力の男2人が拘束されており、地元警察は州外から侵入する過激派のテロも警戒している。
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防衛庁に入った連絡によると、11日午後6時50分(日本時間12日午前0時50分)ごろ、イラク南部サマワの陸上自衛隊宿営地内の隊員が、爆発音が1回したのを聞いた。隊員たちは強化コンテナに退避し、負傷者は出ていない。夜明けを待って周辺を捜索する。
(01/12 10:57)
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