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【社会】

暴行死の特養、2人部屋6人寝かす 岡崎市など立ち入りへ

2010年10月19日 08時43分

 愛知県岡崎市の特別養護老人ホーム「なのはな苑」で入所者の女性が同室の男に死亡させられたとされる傷害致死事件で、施設がこの2人を含む6人を、定員2人の部屋に就寝させていたことが同市の調べで分かった。市は18日、定員順守を定めた老人福祉法に基づく厚生労働省基準に抵触するとして、21日に県と合同で立ち入り検査する方針を決めた。違反があれば特別監査をし、行政指導を検討する。

 市長寿課によると、この部屋は3階の介護職員控室近くの21平方メートルの和室。設立時から定員2人と県に届けていた。

 施設側は市の調査に対し、男は3泊4日の短期入所で個室を用意していたが、重い認知症があり夜間徘徊(はいかい)することから、職員の目が届きやすい部屋で一般入所者と就寝させたと説明しているという。

 今年1月の一般監査では問題なかったといい、同課の鈴木昭芳課長は「基準が守られていなかったことが、事件に結び付いたならば残念。改善指導を徹底する」と話した。施設長代理は中日新聞の取材に「夜間のみ多人数の部屋に就寝させた。基準に抵触しているとの認識はなかった。申し訳ない」と答えた。

 岡崎署は18日、傷害容疑で逮捕した同室の無職の男(77)を傷害致死容疑に切り替えて送検した。女性(93)の死因は外傷性くも膜下出血の可能性が高く、外部からの力が加わって死亡したとみられる。

(中日新聞)

 

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