情報公開法:「国民の知る権利」明記を提言 検討チーム

2010年8月24日 21時34分 更新:8月24日 23時6分

 情報公開制度の見直し案を議論してきた政府の「行政透明化検討チーム」(座長・蓮舫行政刷新担当相)は24日、情報公開法の目的条項に「国民の知る権利」の保障を明記する法改正などを求める提言をまとめた。首相の裁量で担当閣僚に情報を開示させる規定の新設などにより、政治主導の情報公開を可能とする内容。来年の通常国会への関連法案提出を目指すが、官僚側の抵抗も予想される。

 01年施行の情報公開法は、国の行政機関が保有する文書の開示請求手続きを定めているが、各府省が開示を拒むケースが多い現状を民主党政権は問題視。提言は請求者から不服申し立てのあった情報を再び不開示とする場合、首相の同意を得ることを閣僚に義務付け、首相による「裁量的開示」規定を設けるよう求めた。現在は高裁所在地の地裁に限られている情報公開訴訟の提訴先を全国の地裁に広げることも盛り込まれた。【青木純】

 ■提言の骨子

・「国民の知る権利」の保障の観点を明示する

・公務員に加え懇談会等の民間人を含む発言者名も開示する

・首相は特に必要があると認めるときは、担当閣僚らに必要な措置を求めることができる

・開示期限を請求のあった日から14日以内に短縮

・開示請求の手数料を廃止

・裁判官だけが文書を確かめられる「インカメラ審理」の導入

・国会や裁判所にも情報開示制度導入の検討を促す

・独立行政法人等の対象法人の拡大を検討

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