北朝鮮:フェースブックも活用 ツイッターに続き

2010年8月24日 20時56分

 【ソウル西脇真一】北朝鮮の対韓国窓口機関、祖国平和統一委員会のウェブサイト「わが民族同士」が、インターネットの簡易ブログ「ツイッター」などに続き、会員制交流サイト「フェースブック」にもリンクを設定したことが分かった。韓国政府はツイッターのアカウントへの接続を遮断したが、ネットで流れる情報を断つのは不可能。「わが民族同士」は遮断されたページを閲覧するプログラムまで紹介しており、孤立化する北朝鮮がサイバー宣伝の強化に乗り出したようだ。

 「わが民族同士」のフェースブックは、金正日(キム・ジョンイル)将軍(総書記)をたたえる映像などを掲載。成りすましの可能性はあるが、北朝鮮の主張を載せていることなどから公式の可能性が高い。ただ、現在は表示されなくなっており、米政府海外向け放送「アメリカの声」(VOA)は「利用約款を破ったためフェースブック側が閉鎖した」とする米専門誌の記事を引用して報道した。米国務省のクローリー次官補は23日の会見で「友人もいないのにフェースブックとは」と皮肉った。

 一方、韓国は元々「わが民族同士」の接続を遮断しているが、同国放送通信審議委員会はツイッターの内容も北朝鮮の活動を称揚しているなどとして、国家保安法が禁じる違法情報だと判断。韓国政府は既に遮断措置を取った。しかし、海外の利用者を経由した違法情報の流入までは止められず、万全ではない。このツイッターをフォローする人は当初少なかったが、現在は1万人を超えている。

 さらに「わが民族同士」には「IP住所が遮断されたホームページを閲覧することができるプログラムを紹介する」コーナーもあり、ダウンロードできるようにしている。

top
文字サイズ変更
この記事を印刷

PR情報

アーカイブ一覧

 

おすすめ情報

注目ブランド