東京外為:一時84円台に突入 対ユーロでも円高

2010年8月24日 11時27分 更新:8月24日 12時39分

 24日の東京外国為替市場は、米国など世界経済の先行き不安を背景に、比較的安全とされる円が買われ、対ドル相場は一時1ドル=84円90銭台と、海外市場で19日に84円台を付けて以来の円高・ドル安水準になった。また、対ユーロ相場でも、一時107円20銭台と01年11月以来8年9カ月ぶりの円高・ユーロ安水準を記録した。

 午前11時時点は、対ドル相場は前日午後5時比38銭円高・ドル安の1ドル=85円00~01銭。対ユーロ相場は同1円03銭円高・ユーロ安の1ユーロ=107円37~39銭。

 前日の米ニューヨーク株式市場の下落などを受け、海外投資家を中心に「安全資産」の円を買う動きが加速。23日の菅直人首相と日銀の白川方明総裁の電話協議で円高対策が打ち出されなかったことも、円を買いやすい一因になっている。11日には、ロンドン市場で1ドル=84円72銭と約15年ぶりの水準まで円が急伸したが、市場では「世界経済の減速懸念が強まれば、円買いの動きは止まらなくなる。日銀や政府の介入がなければ、11日の水準を突破する可能性もある」(邦銀)との見方が出ている。【大久保渉】

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