2010年8月23日 10時57分 更新:8月23日 13時13分
菅直人首相は23日午前、衆院議員会館の自身の事務所で、衆参の新人議員と意見交換する会合を始めた。首相は「3年間、腰をすえてやっていく政権運営でなければいけない。3年後に衆参のダブル選挙をやればいい」と述べ、当面衆院解散はしない考えを表明した。また、小沢一郎前幹事長について「小沢氏がいてくれたから政権交代をなし遂げることができた。もっとも独特な個性を持っている政治家だ。みんなが前向きにやっていけるような形が党に必要だ」と述べ、党内の挙党態勢を求める声に配慮する考えを示唆した。【小山由宇】
首相は9月の党代表選で再選された場合の閣僚・党役員人事について「党として前向きにこれならやっていけると周りから思われるような態勢が必要だ」とも述べた。出席者によると首相は「代表選後は鳩山由紀夫前首相、小沢前幹事長も輿石東参院議員会長もしっかり活用させて使わせていただきたい」と強調。首相は懐から刀を抜くしぐさをしながら「いざという時に小沢氏を抜くのが我々のためになる」などとも語ったという。
会合は代表選に向け、党所属国会議員の約3分の1を占める大票田の新人議員対策の一環。首相が3年後の衆参ダブル選挙に言及したのは、今夏の参院選に大敗した菅首相のもとでの衆院解散・総選挙に懸念をいだく新人議員に対し、当面、解散はしないことを強調して支持を取りつける狙いがある。
会合は25日までの3日間、計6回に分けて開く。23日午前は新人議員18人が出席した。