2007年11月12日
読者の方から御質問を頂戴しました。お答えします!
■赤インクは何をお使いですか?
『ペン!ペン!ペン!ファウンテンペン!』が発売されてあっという間に6週間が過ぎました。多くの方々に支えられて、第2刷も、在庫がもうすぐなくなってしまう勢いです。心より御礼申し上げます。
版元の南雲堂フェニックスには、これまであまり本の内容に関する問い合わせが寄せられなかったのですが、今日、お電話で「赤インク」に関するご質問が寄せられました。
質問1「16ページ、17ページの、“朝の小テスト”で添削に使っている赤インクはどこのものでしょうか?」
質問2「9ページに掲載されているシステム手帳で使用されている赤インクはどこのものでしょうか?」
御質問を寄せてくださった方は、色のりのよい赤インクをお探しなのだということでした。
赤インク。意外と気に入ったものがないもんです。わたくし自身、文章の校正をする際、赤インクは必需品なのですが、現在使用しているインクに落ち着くまでに、随分と紆余曲折がありました。
御質問に対してお答えしたいと思います。
質問1ですが、3種類の赤インクが登場します。
(1)一番太いのは、ぺんてるのサインペンの赤です。
(2)細い文字は、三菱の油性ボールペンです。
(3)「HERO」、「ビスコンティ」と書いた文字は、ヤード・オ・レッド社の“CLARET(クラレ)”というインクです。
質問2の答えですが、手帳の持ち主に確かめてみると、ウォーターマンの赤インク、とのことでした。
万年筆を使い始めてしばらくしたころ、金ペン堂店主の古矢健二さんから、赤色インクと緑色インクは要注意だよ、と教わりました。
赤と緑は、固まりやすく、詰まりやすいというのです。
金ペン堂では、赤インクは、パイロットを勧めてくれたのですが、使ってみると、発色が薄く感じられ、色合いも好きになれませんでした。
ブログ『道化は踊る』を書いておられる“ぱいたん”さんは、赤色が大好きなことで有名ですが、御自身のブログの中で、こんな風に赤色インクの色味を紹介されています。
「プラチナやパイロットの赤インク!‘真っ赤’というよりは−−なんというか、赤は赤でも、なんだか‘水っぽい赤’。(ピンクという意味ではありません、念のため)学校の先生方に愛用されていたのか、‘採点インクの赤’って感じで、妙に懐かしい色です。ええ、ええ、返却されたテストのいや〜な思い出がよみがえってきます..._| ̄|○
でもって、おなじみのモンブランの赤やペリカンの赤も、この系統の色ですよね。(逆かな? 国産モノの方が、モンブランやペリカンの色に似せて作ったのかも)
一方、セーラーのレッド(レッド・ブラウンではありませんよ)は、もっとしっかりした赤です。自己主張のある赤とでもいうべきかしら。これで、花まるの100点とか書かれたら、とってもうれしくなりそう。逆に、点が悪いと‘ほーれ、とどめだ! しっかりせんかいっ!’って感じかもしませんけどね...(TT)」
「プラチナやパイロットの赤インク!‘真っ赤’というよりは−−なんというか、赤は赤でも、なんだか‘水っぽい赤’。(ピンクという意味ではありません、念のため)学校の先生方に愛用されていたのか、‘採点インクの赤’って感じで、妙に懐かしい色です。ええ、ええ、返却されたテストのいや〜な思い出がよみがえってきます..._| ̄|○
でもって、おなじみのモンブランの赤やペリカンの赤も、この系統の色ですよね。(逆かな? 国産モノの方が、モンブランやペリカンの色に似せて作ったのかも)
一方、セーラーのレッド(レッド・ブラウンではありませんよ)は、もっとしっかりした赤です。自己主張のある赤とでもいうべきかしら。これで、花まるの100点とか書かれたら、とってもうれしくなりそう。逆に、点が悪いと‘ほーれ、とどめだ! しっかりせんかいっ!’って感じかもしませんけどね...(TT)」
赤には、黄色を感じさせる朱色と、そうでない紅色、朱色と紅色のちょうど中間に来るような茜色もしくは緋色がありますが、わたくしの探し求めていた赤は、濃い茜色です。しっかりと色のついた茜が大好きなのです。ずっと深紅(ふかきくれない)色のような赤インクを探していたのですが、なかなか出会えません。
いろいろ試してみたのですが、最近では、イギリスのヤード・オ・レッド社の「クラレ」を愛用しています。書いた直後は、鮮やかな猩々緋(しょうじょうひ)色をしていますが、しばらくして紙に定着すると、落ち着いた色に変色します。それが面白くて使用しています。
■文房具にうるさい4人で語り合いました!
先日、愉快なメンバーで秋の夜長を過ごしました。そのメンバーとは、
(1)川口昌洋さん(満寿屋取締役)
(2)萩原康一さん(アサヒヤ紙文具店オーナー)
(3)土橋 正さん(『やっぱり欲しい文房具』などの著者)
(4)そして、わたくし
以上、写真左から順に
万年筆談義、文房具談義、紙談義、革小物談義、いやぁ、ほんとうに楽しかった。普段、万年筆に詳しい仲間と時間を過ごすことが多いのですが、集まった他の3人の、文房具に詳しいことに、いや、まぁ、脱帽いたしました。文房具も大好きなわたくしにとってはまさに至福のひとときでした。気がつくと、店も閉店のお時間に。あっという間の約5時間。
川口さん、萩原さん、そして土橋さん、ありぃがっとぉ! ぜひまたやりましょう!
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この記事へのコメント
取り上げていただけたなんて、恐縮しちゃいます。
赤インクは、すきです。
私が実際につかっているのは、もう少し深い赤のインク。
「朱」にちかい赤インクよりも、ずっと万年筆にはやさしい気がします。
詰まったこともありませんし、ね(^^;
本当に楽しいひとときでした。
お付き合いくださって、本当にありがとうございました!
手に、目に、心に、記憶しておくべき事柄にたくさん
出会えて、知恵熱が出そうな夜でした。
ぜひまた、よろしくお願いします。
それにしても、撮影の前に二度も顔を拭いたのに、
やっぱりピカピカの顔になってしまいました。
脂じゃなくて、コラーゲンってことにしておいてください。
コメントを残したことがなくすみません。
先日は久しぶりにお会い出来て、とても楽しく、
そしてとても濃い時間を過ごさせて頂きました。
ありがとうございました!
また次回を楽しみにしています。
色々なお話をお聞きでき、とても楽しいひとときでした。
その中でも一番印象に残りましたのは、
やはり、149です。
あの書き心地が手から離れません。。。
「赤」に対する造詣の深さ、思いの熱さは、
やはりぱいたんさんがナンバー1です。
お元気な証拠ですよ!
萩原さんの文房具対する熱い思いには、
いつもいつも感動を覚えます。
川口さん
初めてのコメント、ありがとうございます。
緊張されましたか?
ぜひ「満寿屋特集」をこのブログでやらせてください!
つちはしさん
149を求めて旅にお出になるのなら、お供しますよ!