知人女性に暴行を加えて脅したとして、暴力行為法違反罪で起訴された広島市西区の男性に対し、広島高裁が、懲役2年とした一審広島地裁判決を「事実誤認がある」として破棄し、逆転無罪の判決を言い渡していたことが18日、分かった。
男性は西区庚午中1丁目の城山信三さん(56)。城山さんは2008年2月、自宅近くで知人女性の腕をひねり脅したなどとして広島西署に暴行容疑で逮捕された。暴力行為法違反罪で起訴され、一審広島地裁は、城山さんの暴行や脅迫を認定し、懲役2年の実刑判決を言い渡した。
城山さんが控訴し、二審の広島高裁は今年5月18日、被害者の供述や女性の親族の目撃証言について「信用性に疑いがある」と指摘。「医師の診断書など客観的証拠がない。(被害者らが)誇張して供述した可能性もある」と判断し、城山さんの無罪を言い渡した。広島高検は上告をせず、無罪が確定した。
城山さんは「無実の罪で長期間拘置された」として、近く慰謝料など国家賠償を求め提訴することも検討しているという。
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