記事入力 : 2010/10/19 09:37:36
【コラム】G20、「ソウル合意」にはこだわらない(下)
今はG20首脳会議の目標を現実に即して見直し、期待値を修正すべき段階に来た。韓国政府はこれまでG20に過度の意味を付与してきた。首脳会議の合意文に「コリア・イニシアティブ」とか「ソウル・フレームワーク」などという名前を付け、韓国を光り輝かせることができるというばら色のシナリオを描いてきた。首脳会議の開催効果は、直接・間接で31兆ウォン(約2兆2500億円)、雇用創出効果は16万5000人分に達し、1988年のソウル五輪を超えるとまで予想した。
韓国はG20議長国として、世界経済の規則を定めるプロセスに初めて参加したことだけでも多くを得た。それゆえ、ソウルG20で目に見える成果が上がらなくても大きく失望する必要はない。「ソウル合意」のような名称にこだわる理由もない。為替問題をG20のレベルで協議、解決すべきとのムードや共通認識が形成されればそれで十分だ。
ほかの議題も同様だ。ソウルで結論を出せなくても、次のG20で合意できる土台を築けばよい。「ソウル」の成功ではなく、「G20」の成功へと視野を広げるべきだ。それが長期的に韓国の国益を守ることにもつながる。
金基天(キム・ギチョン)論説委員
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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