2010年10月19日10時58分
裁判員らを前に、罪状認否で起訴内容を認めた林貢二被告=東京地裁 絵と構成・いけだまなぶ
東京都港区で昨年8月、耳かき店員の女性とその祖母を刺殺したとして、殺人などの罪に問われた無職林貢二被告(42)の初公判が19日午前、東京地裁(若園敦雄裁判長)で始まった。林被告は「間違いありません」と起訴内容を認め、争点は情状に絞られた。裁判員裁判で初めて検察側が死刑を求刑する可能性もあり、市民が刑の重さをどう判断するかが注目される。
起訴状によると、林被告は昨年8月3日午前8時50分ごろ、港区西新橋1丁目の鈴木芳江さん(当時78)方に侵入。鈴木さんと、孫で耳かき店に勤めていた江尻美保さん(同21)をナイフで刺すなどして、殺害したとされる。
弁護側は、被告が深く反省していることなど情状面を訴えるとみられる。
初公判を含め25日までに5日間の審理を行った後、4日間の評議を経て、判決は11月1日に言い渡される予定。