閉会式で三木、楠原(右手前)にシャンパンをかけて笑う菅山かおる(撮影・田村亮介)
「ビーチバレー、ペボニア杯最終日」(17日、ファミリーオ館山)
ビーチ転向2年目で初優勝を狙った菅山かおる(31)=WINDS=が、駒田順子(31)=ポイント=とのペアで初めてツアー決勝の舞台に登場。ベテランの楠原千秋(34)、三木庸子(33)=ともにフリー=との対戦は、第1セットを奪いながら逆転を許し、準優勝に終わった。既に引退を表明している楠原、三木組は有終の美となる今季初優勝。試合後、胴上げされた楠原は結婚を発表した。
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達成感より、悔しさの方が大きかった。ビーチ転向わずか2年目で、ツアー準優勝。それでも菅山は「いいところまでいっても、結果が出ない。残念な結果に終わってしまった」と唇をかんだ。
第1セットは相手の猛追に耐えて先取。第2セットは大差で失った。勝負の最終セットは3点のリードを追いつかれ、12‐12から突き放された。「全体的にもうちょっとレベルを上げないと勝てない」と口にした。
進化の跡は、確かに刻んだ。絶妙なタッチでライン際に落とす技術は、猛練習の成果。「結果がついてこなかった。何かが違う。おかしいな、おかしいなと思っているうちに、もっと詰めてやるようになった」と、低迷した時期を振り返る。負けて反省し、負けて練習し、そして初の決勝戦までたどり着いた。
新ペアが誕生するかに注目が集まる来季については「まだ何も考えていない。ゆっくり休んで考えたい」と明言を避けた。「今季はプレーもそうだし、それ以外でもいろいろな面で収穫があった」。確かな手応えをつかみ、さらに飛躍する。
(2010年10月17日)