東京・港区祖母・孫殺害事件 死刑が求刑される公算が高い初の裁判員裁判に
フジテレビ系(FNN) 10月19日(火)0時37分配信
2009年、耳かきサービス店の従業員女性とその祖母を殺害した罪などに問われている男の裁判が19日、初公判を迎え、検察は死刑を求刑する可能性がある。はたして一般人である裁判員に死刑という判断ができるのか、死刑が求刑される公算が高い初めての裁判員裁判が、19日に始まる。
この事件は、耳かきサービス店で働いていた江尻美保さん(当時21)と祖母・鈴木芳江さん(当時78)が自宅で殺害されたもの。
2009年8月、殺害された美保さんの知人は、「1週間ぐらいつきまとわれているって言われてて。これだけ来ているんだからつきあってよ、みたいな」と話した。
殺人罪などに問われている林 貢二被告(42)は、美保さんが勤めていた耳かきサービス店の常連で、逮捕直後の調べに対して、「交際を断られ、腹が立って殺そうと思った」などと供述していたという。
検察側は、2人を殺害していることなどから、裁判員裁判としては初めて死刑を求刑する可能性がある。
一方、弁護側は起訴事実を認め、責任能力は争わず、情状酌量を求める方針。
つまり、死刑が求刑された場合、死刑か否かの判断が迫られる。
その厳しい判断を求められる裁判員の選任手続きが18日、行われた。
選任から漏れた人は、「国民みんなで決めたんだっていう、そのぐらい気持ちを大きく持って、判断していただければ」と話した。
別の事件で裁判員を経験した吉崎厚男さんは、その責任の重さを「自分たちが年数を決めたあれですから、やはり肩の荷が重くて重くて大変ですね。もう背中になんていうんですか、もう、もう実際に鳥肌が立っているんですね」と表現した。
しかし、吉崎さんは「選ばれたからには、やっぱり裁判員のやっぱり、ぜひやられた方がいいと思いますね」、「(責任感が出てくる?)そうですね。その、やはり1人の被告人のあれのためにやっぱり、真剣にならないといけないなと思いますね」と話した。
2週間に及ぶ審理で、裁判員がどのような判断を下すのか、判決は11月1日に言い渡されることになっている。
最終更新:10月19日(火)0時37分