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【サッカー】ザック監督に存在アピール 17歳小野、J初ゴール2010年10月18日 紙面から
横浜Mは高校生プレーヤーのFW小野裕二(17)がチーム最年少ゴールとなるJ1初得点を決め、神戸を1−0で下した。横浜Mは6位で、9試合白星のない神戸はJ2降格圏の16位。首位の名古屋は新潟に1−4で敗れ、7試合ぶりの黒星を喫した。2位の鹿島、3位のG大阪とは勝ち点8差となった。6試合ぶり勝利の新潟は10位。 17歳の若い力が、日本代表指揮官の目の前でその存在をアピールした。ザック監督の頭に「小野裕二」の名前は間違いなく刻み込まれたはずだ。 現役高校生の17歳299日でのゴールは横浜Mでは松田の18歳200日を大幅に上回り、チーム最年少。Jリーグ歴代6位となるゴールは後半19分に生まれた。小椋からのパスをペナルティーエリアギリギリで兵藤に預け、ワンツーで受けた。木村監督からいつも言われる「落ち着いてやれ」という言葉がシュートの瞬間、頭をよぎり冷静にインサイドでゴールに流し込んだ。 「やっと入ったなという感じです。すごくうれしい」。あどけない顔とまだ線の細い体は高校生だが、プレーはすでにワンランク上。しつこくマークにきた神戸のCB北本に関しても「闘莉王さんの方がもっとすごかった。タイミングさえ合えばいける」と小野は平然としたもの。ザック監督の視察には「アピールできたこともあるし、課題もあった。(日本)代表は考えてない」と言うものの、ロンドン五輪については「まだまだダメだけど、呼ばれれば。呼ばれるように頑張りたい」と意欲を見せた。 「日本の宝になる」と木村監督がユースから引き上げた逸材は19、20日は中間テスト。「気持ちよくテストに? ダメです。全然勉強してないです」。そう苦笑いした時だけ、小野はまだ高校生の表情を見せた。 (荒川敬則)
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