出身者３人目…元ガチンコ「ファイトクラブ」生を暴行で逮捕

傷害容疑で逮捕された加藤善行容疑者の自宅の庭先には、ボクシングのサンドバッグが置かれていた Photo By スポニチ

　アイドルグループ「ＴＯＫＩＯ」が司会を務めたＴＢＳ「ガチンコ！」で、プロボクサーを育成する名物コーナー「ファイトクラブ」に出演していた男が１８日、傷害容疑で警視庁本所署に逮捕された。東京都墨田区の飲食店で、閉店のため退店を促した店員の顔を殴り、ケガを負わせた疑い。ボクサーの拳は凶器とみなされるが、男はプロボクシングのライセンスを取得していなかった。

　男は東京都江戸川区瑞江に住む会社員加藤善行容疑者（３２）。逮捕容疑は４月２３日未明、東京・錦糸町のクラブで、営業時間終了のため退店を促した男性店員（３６）を顔を３発拳で殴打し、突き飛ばして焼酎のボトルで頭を殴った疑い。店員は頭を切るなど全治２〜３週間のケガを負った。

　本所署によると、クラブの営業時間は午前３時までで、店側はこの３０分ほど前から加藤容疑者に閉店時間を伝えていた。なかなか応じず、同５分、退店するよう伝えると加藤容疑者は激高。同４時５０分ごろまでにわたって暴行を加えた。「店員に暴行したのは間違いない」と容疑を認めている。加藤容疑者は複数の男性と店を訪れていた。

　「ガチンコ！」は９９年４月〜０３年７月に放送。視聴率が２０％を超える人気番組だった。特にファイトクラブは人気コーナーで、元ＷＢＡ世界ミドル級チャンピオン竹原慎二氏（３８）の熱血指導下、不良青年らがライセンス取得を目指す内容だった。

　加藤容疑者は３期生のメンバーで、弟と「加藤兄弟」として入門。当時２２歳で、計６人の同期生の中で最年長だった。頭髪、ひげ、まゆ毛などを金色にして登場したこともあり、けんかに明け暮れた日々を紹介。最年少メンバーとのけんかシーンが放送され、竹原氏にも挑発的な言葉を発するなど気性は荒かった。

　自宅の庭先にはサンドバッグを置き、頻繁に拳を打ち込む姿が見られたという。試験には不合格で、近隣住民によると、出演後は兄弟で肉体労働をしていたようだ。

　別の３期生は０１年に傷害容疑で逮捕された。０２年には５期生の男が強盗傷害容疑で逮捕され、翌０３年に懲役５年の実刑判決が下っており、ファイトクラブ出身者の逮捕者は３人目。一方で、加藤容疑者と同期の山中司（２８）は現在、プロボクサーとして活躍している。

[ 2010年10月19日 ]