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◆テニス HPジャパン女子オープン最終日 ▽シングルス決勝 タマリネ(7―5、6―7、6―1)クルム伊達(17日・大阪市靱テニスセンター)シングルス決勝を行い、世界ランク56位のクルム伊達公子(40)=エステティックTBC=はツアー史上初の40代Vを逃し、準優勝に終わった。同94位のタマリネ・タナスガーン(33)=タイ=と3時間7分に及ぶ大激闘の末、5―7、7―6、1―6のフルセットで惜敗。ダブルスは青山修子(22)=近藤乳業=、藤原里華(29)=北日本物産=組が準優勝した。
タマリネのフォアが突き刺さり、3時間7分を戦ったマラソンマッチの幕が閉じた。復帰後初Vを飾った昨年9月の韓国オープン以来の決勝。通算9度目のツアータイトルだけでなく、史上最年長Vの快挙を逃した伊達は「韓国以降、最初で最後のチャンスだったんじゃないかとも思う」と悔しさをにじませた。
相手は現在、世界ランク94位まで落ちているが、過去最高は19位(02年5月)で、08年ウィンブルドン選手権8強入りの実績を持つ。決勝ではツアー史上最年長となる「合計73歳」の対決。ベテラン同士らしくコースを巧みに狙う激しいラリーの応酬が続いた。
「第1セットを落として第2セットも5―3か追いつかれ、自分でパワYAーを奪うような内容をしてしまった」と伊達。第2セットを奪い返したところで、開始から2時間12分が過ぎていた。相手は第2セットから右足などの治療でタイムアウトを取ったが、伊達も第3セットで左足親指に血マメができた。最後は1ゲームしか奪えない完敗だった。
1回戦から決勝までの5試合で戦った時間は計10時間34分に達する。それでも小浦武志コーチは「決勝は相手が予想以上に良くて、前に踏み込めなかったことが大きい。痛みは関係ない」と代弁した。40代でのツアー1大会4勝は前人未到の記録。今回得たポイントにより、18日発表の世界ランクではトップ50に返り咲くことも確実だ。
伊達は「私の年齢ではこの先、目指すものがハッキリ見えない」と話したが、「負けたいと思ったことは1%もない。1週間戦い抜いたことで、またチャレンジを続けられる力になった」と胸を張った。再び来るチャンスをつかむため、伊達は次の戦いに挑み続ける。
(2010年10月18日11時22分 スポーツ報知)